入院前に必読!便利なサービスと持って行きたい品リスト、病気になる前の備えとは?

2月初旬~4月初旬まで入院して病気の治療をし、その後自宅療養していた。病名や病院名は伏せつつ、入院するのは久しぶりで気づいたことも多かったためここでシェアしたい。※写真は担当してくれたお医者さんのイメージです(*’ω’*)。病院で治療とサポートにあたってくださった皆さま、神でした。

最近の病院は便利になっている

最近の病院はとても便利だ。それはレンタルサービスとMy Hospitalというアプリ。

タオル・パジャマのレンタルは便利

タオル・パジャマのレンタルサービスがある。入院手続きの際に記入をし、病棟で申込書を渡す。退院するときに何日間使ったかを確認され、後日請求書が送られてくるのでコンビニなどで支払うだけだ。

面白いのは料金は「1日単位」であり、一日に何枚使おうと料金が同じこと。看護師さんに声をかけてサイズ(パジャマのサイズ、タオルは大小)を伝えれば業者のストックから持ってきてくれる。使用済みのものはシャワー室に専用のラックがありそこへ入れる。

レンタルは家族、本人、看護師さんの負担を減らす。

コロナで面会禁止でなければ毎日面会に行くご家族もあるだろう。その際にパジャマやタオルを受け取り、家で洗濯してきたきれいなものを渡す。これは病院への往復に加えて家族の負担になるが、レンタルにすることで家族の身体的・心理的負担を減らす。

本人は、看護師さんにサイズを伝えるだけで、常にきれいなパジャマとタオルを使うことができる。

もちろん自分のものを持ち込むことも可能だが、長期であれば3枚はいるだろう。病院内のコインランドリーで洗濯もできるが、空き時間を見計らい、専用のカードを購入し、使い慣れていない洗濯機の操作をしなければならない。もしも場所が離れていれば、そこまで歩く、車椅子の場合は看護師さんを呼んで押してもらう必要があり、面倒だ。レンタルは自分のためにも楽でよい。

忙しい看護師さんにとっても良い。業者のストックからとってくるだけで動きはシンプルだ。隣のベッドの動けないかたが看護師さんに指示して荷物の中からとってもらっていたが、伝える患者さんも、探す看護師さんも大変そうだった。

会計で待たなくて良いクレジットカード払い

2つ目はクレジットカードで支払いができること。

通常、病院の会計の前には長い列ができており、場合によっては何時間も待たなければならない。それも立ったまま。これは病人には辛い。

しかしスマホにアプリをダウンロードしてクレジットカードを登録しておけば、自動的にカードから支払われる。専用の機械で通院時・入院時に受付処理しておけば通院、入院の後、会計をせずにそのまま帰宅できる。

また、月に一度の保険証の確認は会計の窓口に行くのだが、クレジットカード払いの人対応の窓口の列は短く、ほとんど待たずにできる。

薬の処方を待たなくて良い送付サービス

また、有料ではあるが薬を送ってもらうサービスもある。会計同様、待たずに診察が終わったらすぐ帰宅できる。

病院は、診察・会計・薬の受け取りを合わせて1日がかりになることも珍しくないが、これらのサービスを使えば会計・薬の受け取りのために待たなくてよい。

方法はスマホにMy Hostpitalというアプリを入れて登録するだけ。病院に専用ブースがあり、必要があればそこでやり方を教えてもらえるようになっていた。私は登録は家でやり、最後の確認だけブースで行った。

電話の代わりにアプリで入院確認

このMy Hospitalというアプリ、他にも便利な点がある。

1つは入院の時。通常は、入院の前日に病院がベッドを確保してから、担当者が電話をかけてくる。その電話でこちらも入院を確認し、翌日からの入院が決まる。
しかしアプリを登録しておけば、電話で担当者と話す代わりに、アプリからの通知に確認をクリックするだけで済む。

通院日のリマインドと診察待ち時間を想定できる

もう一つは、通院で待合室で待っている時。自分の前に待っている人が5人なのか10人ぐらいなのか。そんなことまで教えてくれる。通院予約日が近くなると通知もしてくれる。

クレジットカード、薬の送付、予約の確認や待っている間の情報。とても便利なアプリのサービスだ。1回の通院につき、数時間をセーブできる。もちろん全ての総合病院にあるわけではないが、今後導入は進むだろう。一般的に使われるようになるまではおそらく病院に専用のブースが設けられサポートしてもらえるのではないだろうか。

デメリットがあるとすれば、クレジットカードの領収書原本が当日入手できないこと(5日後)、病院内の機械からしかプリントできないことである。しかしクレジット決済されればメールが送られてくるし、明細をネットで確認できる。原本は、通院のたびに前回のものをプリントし、最後だけ取りに行けば良いと思う。

入院する時に、持っていくと良いもの!

入院が決まると、病院がくれるパンフレットに持ち物が書いてあるので基本的にはそれを持っていく。総合病院には大抵コンビニが付属しており、必要なものはそこで揃う。

ここでは、できれば自分で持っていくと良いものを挙げる。

シャンプー・リンス・石鹸・ボディーたわし

シャンプー・リンス・石鹸。これらはコンビニで手に入るが、割高でもあり、使い慣れたものをもっていくのが望ましい。石鹸と書いたが、シャワールームで使う・部屋に持って帰っることを考えると液体ボディーソープのほうが扱いやすい。

小さいタオルでも良いものの、かんたんに泡が立つ専用ボディーたわしがあるとよい。

梅干・佃煮・ふりかけなど

病院食とは味気ないのが常である。アレルギーや病気に配慮し、栄養士さんが計算し、かつ予算が決まっているので当然だ。個人的には、食事は医療費に含まれず保険対象ではないし、入院中は食欲があるとも限らないので文句はない。むしろ普通で良い。
とは言え、お仕着せのメニューであるから、好みの梅干・佃煮・ふりかけなどのご飯の友を持っていくと少しでも食が進む。

上着

入院中、診察や治療のために院内を移動する。通院の人も来ているわけなので病室と各科の待合室は気温が違う。私が入院していたのが2月初旬〜4月初旬だったのもあるかもしれないが、パジャマ一枚では診察を待っている間寒かった。

この時ユニクロの薄いダウンのベストと薄いダウンのジャケットはとても使い勝手が良かった。病院で羽織るものといえば、ガウンやカーディガンを思い浮かべるかもしれないが、脱ぎ着に時間がかかってあまり実用的ではない。しかも軽くもない。ユニクロの薄いダウンベストとダウンジャケットは軽くてシワにならず、小さく畳むこともできるし脱ぎ着も簡単なのでお勧め。夏の寒い冷房よけにも良いだろう。

耳栓

個室であれば気にする事はないが、長期入院で、毎日数万円の差額ベッドを支払うことができる人は多くはない。それをできない人は必然的に相部屋になる。

2人から4人の相部屋であれば、残念ながら同室の人がうるさくて眠れない場合も出てくる。したがって耳栓があるといい。早く寝た人勝ちなので、寝付きのいい人は気にしなくていい。

現金

今どき現金を持ち歩かない人もいるかもしれない。先述のように、病院の支払いはクレジットカードででき、コンビニでは現金以外にも支払う選択肢がたくさんある。しかし少しの現金は持って行ったほうがよい。

こんなことがあった。体調が悪くて病棟から地下のコンビニまで歩いて買い物に行けなくなった。しかしそんな患者のために、毎日病棟の各フロアに、コンビニからワゴンで売りに来てくれるサービスがあった。この支払いはカードや電子マネーは使えず現金だけだった。

もちろん病院の中に銀行のキャッシュディスペンサーもあり、そこで現金を引き出せばいいわけだが、コンビニにも行けないほどだからキャッシュディスペンサーのフロアにも行けない。入院フロア内を歩くのがやっとの時に、手持ちの現金があってよかった。現金も準備しておいた方が安心だ。

陶器のカップ

薬を飲むときにペットボトルの水でも良いのだが、やはりカップがあったほうが飲みやすい。できればプラスチックではなく、お茶なども美味しく感じる陶器の茶碗がよい。

以上、シャンプー・リンス・石鹸・ボディーたわし、梅干・佃煮・ふりかけなどご飯の友、上着、耳栓、現金、陶器のカップ。病院へ持って行った方がよいものである。

ペット

入院中、ペットの世話をどうするか。ペットのいる人は誰かに代わりに面倒みてもらわなければならない。

同居の家族がいても、普段から自分ひとりで世話をしていると引継ぎが大変だ。同居の家族がいない場合は、長期に預かってくれる人、あるいは家に来て世話してくれる人、ペットシッターさんなど、複数準備しておきたい。

同居の家族とは日頃から世話をシェアすれば引継ぎは必要ない。また、元気なうちに、預かってくれる人を探して預かる経験をしておいてもらう。またペットシッターなどのサービスは、複数あれば利用してみる。

いざという時に全部チェックする時間はない。ペット自身にとっても、以前に他の人の世話を経験していれば安心する。

私はペットの猫を家族に預かってもらい、家族の都合が合わない日は時々頼んでいるペットシッターさんのサービスを利用した。

家族に預かってもらうのは初めて。そこで飼育マニュアルを作った。誰でも見ることができる冷蔵庫に貼っておいたそうである。

驚いたのは猫である。家では病院に行くときに使うので大嫌いなキャリー(移動用のバッグ)であるが、家族宅での初日はずっとキャリーを見つめ、自ら入って「帰る!」と意思表示をして涙を誘っていたらしい。

↓ 帰る意思表示をする猫

猫を家族に預けるにあたっては、かなり大型のケージを購入して送った。キッチンで料理をしている時やベランダに出る時など念のためケージに入れていたらしい。猫はそこは自分の場所だと理解したようで、眠いときにはケージ内のベットに自ら行ってそこで寝ていたようである。

↓ケージのベッドで寝る猫

家族の都合があわないときには、ペットシッターさんに依頼した。こちらは既に何度かお願いしているかたなので安心してお世話をしてもらった。

改めて、ペットを看取るまで飼い主は元気に生きていなければいけない。保護犬保護猫の引き取りをする際には55歳までの年齢制限があるが、納得である。年をとると病気にもなりやすい。長生きするだけではダメで、毎日世話をし続ける健康体であることが本当に大切だ。

↓ 最後はすっかり慣れて家族の家でくつろぐ猫。

タクシー

今住んでいるマンションを見に来た時「ここは総合病院が近くに5つもあるんですよ!」とセールスパーソンから聞いた。当時は何とも思わなかったが今はよくわかる。

電車で行くにしても、タクシーで行くにしても、総合病院が近くにあるのはありがたい。私が通っていた病院はドアツードアで家から電車で30分、タクシーで10分ぐらい。

基本的には電車、歩けない時はタクシーを使って病院へ行く。近いとはいえタクシーは高価だ。そこでUberを初めとするタクシーアプリを使った。新規に登録する、あるいは友人からの紹介コードでもらえる割引により、出費を抑えることができた。

これらのアプリは配車が確定するとアプリが到着までの時間を表示するので道路で長時間立って待つ(これが病人には辛い)必要がない。流しのタクシーをつかまえるのと比べたらどんなに便利なことか。

タクシーを使うときには、Uber、S-Ride、Goなど、何かディスカウントが使えないか探してみるといい。最初はちょっと面倒かもしれないが、ネットで調べれば、アプリをスマホにダウンロードしてクーポンをもらう、実際に予約する方法はすぐにわかる。

お金

病気になってまず心配になるのはお金だろう。どんな影響があるかの確認は元気なうちにしておきたい。

医療費

医療費は、高額療養費制度があるため、月あたり一定額以上は保険でカバーされる。基本的には一度支払ってから申請することで超過分が戻ってくる制度なので、2ヶ月程度のタイムラグがある。月あたりの一定額は、前年の年収によって違い、年収が高ければ支払いの限度額も高くなる。支払いが心配な人は、会社員なら人事の健康保険担当者に相談し、個人事業主なら地方自治体のHPを見て必要なら担当者に相談しよう。

食費・差額ベッド代

病院への支払いであっても、上記の医療費にはならないものがある。入院時の食費や差額ベッド代がそれ。ただし差額ベッド代は「本人が個室を希望」した場合にのみ支払う。相部屋を希望しているのに空いていないために個室になる場合・病状で個室にする必要があると医師が判断した場合は個室であっても支払いは発生しない。相部屋希望であることを明確にしておくこと。詳しくは厚生労働省に指針がある。

交通費

病院への交通費は、高額療養費の算定に含まれない。(医療費控除には含めることができる)

生活費

入院したり自宅療養したりしても、生活費は普通にかかる。家にいなくても家賃や電気ガス水道の基本料金はかかるし、扶養家族の生活費に変りはない。

「サラリーマンは病気で休職しても傷病手当金があるから大丈夫」みたいなことはよく聞く。傷病手当金は、休職中に給与に代わり、給与の約6割が健保から支払われる制度。休職が認められる期間は勤続年数によるため、勤続年数が短い場合には休職できる期間も短い。期間が終われば自動的に退職になるから注意が必要だ。

傷病手当金を受け取っても、手取りのぎりぎりで生活していた場合、6割の支給では足りない。貯金をする余裕がない場合、気になるのは民間の保険だ。

保険

今は手ごろな料金のネット保険がある。保険会社によりファミリー向け、単身者向けなど得意分野が違う。間違ってもいきなり保険のセールスパーソンを呼ばないように。本屋で保険に関する本を最低でも2冊は買って読み、知識をつけてから選ぼう。

保険は、人生の節目で見直す。必ずしも変更しなければならないわけではなく、以前に入った保険が今の医療・自分にあっているかを確認する。

若い頃に入った保険のまま中年に突入している人は健康なうちに。例えば、私が20代に入っていた保険は入院給付金は7日以降からの給付だった。当時は入院期間が長かったためだが、医療の進歩で入院期間が短くなり、今は1日目から入院給付金が出る保険も多い。若い時はもしもに備えて入っていた保険も、貯金があるから今後は不要という判断もあるだろう。

保険会社に月々払うものを保険料、事故や病気により、保険会社に請求して支払いを受けるものを保険金と呼ぶ。保険金の請求は、診断書ではなく病院の領収書だけでできるものもあるので、事前に保険会社のウェブサイトを見たりカスタマーサービスに電話するなどして確認する。というのも、診断書は有料で、かつ作成に時間がかかるからだ。領収書で保険請求できるのであればそれに越した事はない。

人はいずれ死ぬ

ここまで、今回の治療で気づいたことを書いてきた。ここで重要なことを。

人はいずれ病を得て死ぬ。

2人部屋に入院中、隣のベッドの女性が亡くなった。夕方に急に苦しみだし、その後カーテンの向こうが騒がしくなった。ご家族を呼びましょう、先生から電話してもらいましょうなどと看護師さんの声が聞こえてきた。

その女性はすぐに個室に移されたが、その個室は私のいた病室の隣だった。その女性を見ていないので年齢はわからないが、看護師さんの「お母さんが来ましたよ」「旦那さんが来ましたよ」の声が聞こえたので、お二人が呼ばれたのはわかった。お母さんの「〇子ちゃん、〇子ちゃん」と泣き崩れる声と、旦那さんの「早すぎる!早すぎるだろ!」という慟哭が聞こえてきた。

相部屋だと医師や看護師さんとの会話が聞こえてくるので大体何の病気か想像がつく。医療用麻薬いりますかと聞かれていたのでもしかしたら緩和ケアだったのかもしれない。でもその日まで普通に看護師さんと会話していたし自分でお手洗いにも行っていて、まさかすぐに亡くなるようには思えなかった。

翌日には個室は片づけられ、私の隣の空いたベッドに新しい患者さんが入院してきた。「そ、そのベッドは……」と思ったが、死は、いつかはわからないが、誰にでも平等にやってくる。特に病院では日常なんだな。

緩和ケアが気になって調べてみたら、残りの人生「好きなもの・好きな場所・好きな人に囲まれて好きなことをする」その環境を作るみたいなことが書いてあった。

しかし改めて考えると、それは、亡くなる前の3ヶ月とか半年だけにすることだろうか。100%は無理にしても、「今」少しでも近づける努力をするべきなんじゃないか。

さいごに……猫が帰ってきた

退院後、預かってくれていた家族の家から猫が戻ってきた。ウチではほとんど鳴かないのに、家族の家では、名前を呼ぶと必ず返事するし、動き回る時もずっと鳴いていたそうである。自己主張しないと忘れられると思ったようだ。世話になっているというのが猫でもわかるらしく、ねこのトイレ掃除をしていると、ありがとうありがとうと体をスリスリしてきたらしい。

長期にわたって預かってもらったので、猫は、もう私はいなくなった、もうここで生きていくしかないと思って一生懸命だったんじゃないか。嫌いな爪切りもおとなしく受け入れていたそうだ。

ウチに帰ってきたら無口な猫に戻った。名前を呼んでも返事は気まぐれで、聞こえないふりをことも多い。爪を切ろうとすると甘噛みしてくる。ウチでは猫が主人なのである。

この記事が気に入ったら
「いいね !」 お願いします!役立つ情報をお届けします。

関連記事(広告含む)