全国通訳案内士合格のためにしたこと!

全国通訳案内士(英語)に合格しました。全国通訳案内士は、合格すると官報に氏名が載る数少ない国家資格のひとつです。合格までに何をしたかをお伝えします。

通訳案内士合格のためにやったこと!

実は……4年(受験は1回スキップして3回)かかりました。学習期間は初年度は半年、その後毎年3、4ヶ月。

私の場合、時間がかかった理由は英語力ではなく、地理!1次試験の5科目のうち、地理以外は合格していました。

中学・高校と地理は苦手で、どうやって勉強したらいいかよくわからなかった(言い訳ですが)。

1次試験(5科目)対策については参考書・問題集・無料Youtubeなどでほとんどお金をかけずに学習しましたが、2次試験対策はさすがに無策だったので、お金を払って(約10万円)オンラインスクールに参加しました。

↓ 官報の合格発表 

受験科目は5科目

通訳案内士試験は1次試験と2次試験に分かれており、1次試験に合格した人が2次試験にすすめます。

1次試験


1次試験の受験科目は5科目です。

  1. 外国語(英語/中国語/韓国語/フランス語/スペイン語/ドイツ語/イタリア語/ポルトガル語/ロシア語/タイ語から選ぶ)
  2. 日本地理
  3. 日本歴史
  4. 産業・経済・政治及び文化に関する一般常識
  5. 通訳案内の実務

2次試験

2次試験は、選んだ言語での通訳案内士としてのロールプレイングです。試験官は日本人1人とネイティブ1人。以下の3つをテストされます。

  1. 和文英訳 試験官の読む日本語を英語に訳します。
  2. プレゼンテーション 試験官から手渡されたテーマから1つを選び、英語でプレゼンテーションします。
  3. 通訳案内の実務 試験官から手渡された紙に、ガイド中に起こった問題が書かれています。ネイティブの試験官をお客様に見立てて、問題を解決します。

受験は3回、合格まで4年の変遷

まず私の合格までの変遷はどうだったか。受験3回(2021年度は受けず)4年もかかった理由はシンプルに「日本地理が苦手だった」ために1次試験を突破できなかった、です。日本地理以外は初年度から合格していました。

  • 2019年度
    日本地理が不合格
  • 2020年度
    日本地理が不合格
  • 2021年度
    通訳案内士受験はお休みし、苦手な日本地理については通訳案内士試験を受験するのは止め、この年は日本地理受験が免除になる「国内旅行業務取扱管理者」の試験を受験→合格
    参考記事 国内旅行業務取扱管理者試験 3冊やるだけの勉強法
  • 2022年度
    1次試験は免除の組み合わせと「通訳案内の実務」1科目のみ受験して合格し、2次試験にすすみ、2次試験に合格。

どんな勉強をしたのか:1次試験

では、科目ごとにどんな資料を使って準備をしたかについてお伝えします。

英語

1次試験はTOEICのスコアで受験免除を毎回申請していました。そもそも初回はたまたま免除スコアを超えていたTOEICのWriting170点以上で免除、2回目・3回目はListenning and Readingで900点以上で免除。ですから英語の1次試験は1度も受験していません。

語学ではなく地理などが得意で通訳案内士試験を受験したいかたで免除を狙いたいかたは、TOEICのWriting170点以上が比較的易しいでしょう。そもそも日本人はWritingが得意であり、Speakingと違って書き終わったあとに修正も可能です。公式問題集を研究し、英語ならではの構成をマスターしましょう。

英検1級も免除対象ですが、英検1級の単語レベルは高く、ここまでの知識はいらないかなと。「免除を狙うほうが楽」なのは、たまたまそのスコアや資格を持っているか。そうでなければTOEICのWritingがいいと思います。

もちろん免除ではなく、1次試験対策をして通訳案内士試験の英語を受験するのも王道で、これは2次試験の英語でのロールプレイングにそのままつながります。

日本地理

すでに述べたように、私は高校時代にすでに、日本地理も世界地理も不得意でした。そういうわけでハロー通訳アカデミーの無料YouTubeで復習はしたのですが、それを補完する勉強方法もよくわからず、数点足りずに2回落ちてしまいました。

そこで1次試験を受けるのはあきらめ、免除を狙って国内旅行業務取扱管理者の資格をとりました。この試験は落とす試験ではなく、通訳案内士試験の1次試験の日本地理よりはるかに易しいです。

参考記事 国内旅行業務取扱管理者試験 3冊やるだけの勉強法

日本歴史

私は大学受験で日本史を選択していたので、日本歴史はとっつきやすかったです。ハロー通訳アカデミーの無料YouTubeで復習したあと、山川の日本史の教科書や年代を語呂合わせで暗記するなどし、1次試験は初回からすんなり合格しました。


とはいえ、毎年受けるのはしんどいです。そこでわたしは初回の暗記をムダにしないため、2019年度に受験した後、2020年1月の大学入試センター試験の日本史Bを受けておき、免除科目にしました。これは1次試験より易しいのですが残念ながら現在の大学入学共通テストでの免除はなくなりました。

歴史能力検定日本史2級を受けるのも選択肢ですが、こちらはセンター試験よりはるかに細かく、日本史好きなかたにおすすめです。これに合格するレベルでしたら通訳案内士試験1次は合格するのではないかと思いますので、初年度に両方受けておくのも良いでしょう。

産業・経済・政治及び文化に関する一般常識

1年目はハロー通訳アカデミーの無料YouTubeで勉強して1次試験合格しましたが、その勢いで、日本歴史同様、大学入試センター試験の現代社会を2020年1月に受験しておき、免除科目にしました。これは1次試験より易しいのですが残念ながら現在の大学入学共通テストでの免除はなくなりました。

ハローの無料教材で1次試験合格可能だと思います。

通訳案内の実務

通訳案内の実務については、試験範囲は明確です。観光庁研修テキストから出題されますので、テキストを暗記し、ハロー通訳アカデミーの教材で復習すれば合格は難しくないでしょう。

どんな勉強をしたのか:2次試験

2次試験は通訳案内士としてのロールプレイングです。私の準備は大きく分けて次の3つです。

英語でのガイドに慣れる・知識をためる

2次試験は12月です。8月までは半年以上、レアジョブで新任の講師を相手に日本の文化・地理・歴史など、観光地も合わせて英語で説明していました。9月からはお休みして試験対策1本にしました。

基本的な英語での説明を暗記

9月からの試験対策に入るまえに、基本的な日本の文化などについての英語での説明を暗記しておきます。実を言うと私はこれを完璧にやっていなかったためとても不安な状態で2次試験に向かいました。これから準備されるかたは、以下の本のどちらか(両方やる必要はありません)を、8月までに完璧に英語で言えるようにしておくことをおすすめします。

2次試験対策

9月からは2次試験対策に絞って学習しました。1次試験までは本や問題集は購入しましたが学校には通っていません。しかしせっかく1次試験に合格したのでこのチャンスにこのまま間違いなく2次試験も合格したいと考え、2次試験対策はオンラインスクールに参加しました。

ESDIC英語能力開発アカデミー

  • 「和文英訳&実務対策」クラス
  • 「プレゼンテーション」クラス
  • Zoom完全個別指導 <模擬面接>

上記3つのクラスに参加しました。9月以降、これ以外、他に学習する時間はありませんでした。ESDICの講師のレベルは高いので、これをしっかり予習・復習しておけば試験対策は十分でしょう。2次対策に参加した人(1次試験合格者)の合格率は90%だったそうです。

ふくから一言

英語勉強のモチベーションのために受験を決めたのですが、地理にひっかかってしまうというまさかの展開でした。しかし幸い2次試験(英語)は一発合格しました。2次試験対策はオンラインスクールでお金がかかりました(個人指導含め約10万円)が、それ以外はほぼ自習です。

勉強期間は一年中勉強していたわけではなく、初年度こそ半年くらい学習しましたが、翌年からは3~4ヶ月です。2022年度はESDICのオンラインスクールの予習・復習3ヶ月くらいは集中して学習しました。

この資格に興味はあるがどの科目も特に得意ではない、というかたは、お金はかかりますが1次試験対策からESDICで勉強してしっかり予習・復習したら合格は堅いと思います(レベルが高いのでおすすめ)。

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