【転職活動】選考途中あるいはオファーの段階で辞退してもいいのか

転職エージェントの紹介での転職活動中、選考に残ってプロセスが進んでいく。

興味はあって応募したものの、

  • やはり現在勤めている会社のほうがいい。
  • 複数の求人で選考に残っているが、別の一社に決めたので、選考途中だが断りたい。
  • 最終オファーの条件によって入社するかどうかを決めたいので、希望のオファーでなかったら、断りたい。

といった理由で、選考途中あるいはオファーの段階で辞退てもいいのでしょうか?


結論から言いますと、もちろんOKです。しかし、辞退する時だけでなく「一次面接に行くところからの」注意点があります。これを知らないと、担当者との関係が悪くなる、断ったあとに紹介求人数ががくっと減るなどが起こるかもしれません。

ポイントは、エージェントの担当者がセールスパーソンとしてその上司に売上予測を報告していることを想像して動くことです。

転職エージェントの担当者は売上ターゲットをもったセールスパーソン

「まず最初にこれだけは知っておきたい」ことについて説明します。

転職エージェントを訪ねると、担当者のかたから「コンサルタント」という肩書の名刺をもらいます。しかし多くの場合、転職エージェント企業は「コンサルティング」で稼いでいるわけではありません。

転職エージェントのビジネスは、紹介した人の採用が決まったところで、その人の年収の、通常は3割、場合によっては4割~5割の紹介料を、求人を出した企業から受け取ることで成り立っています。

例えば簡単な数字の例を出しますと、年収一千万円のかたの採用が決まると、企業は転職エージェントへ300万円~500万円を支払い、それが転職エージェントの売上になります。

そして「コンサルタント」のかたたちは、会社から売上ターゲットを与えられています。もちろん、お願いすればコンサルティングもしてくれますが、通常、私たちがそのコンサルティングに対してエージェントにお金を支払うことはありません。

つまり、転職エージェントのコンサルタントは、売上ターゲットを達成するために働いている「セールスパーソン」だと理解しましょう。

新卒時の就職活動のときとの違い

例えば、書類選考に残って、一次面接に行きます。面接から帰ると、エージェントの担当者にメールか電話で連絡をいれます。その時に「どうでしたか?」と感想を求められたら、何と言いますか?

新卒時の就職活動の時に、企業の人事担当者のかたからの「複数内定が出たらどうしますか?」には一律に「もちろん御社です!」と伝えたかもしれません。

しかし新卒時の就職活動と、転職活動とは事情が違います。

一律に「気に入った!」と伝えるとどうなるか

伝える相手は企業の人事担当者ではなく、私たちと企業とのあいだを取り持つ転職エージェントの担当者です。

もし一律に「すごく良かった!気に入ったのでぜひ行きたい!」とエージェントの担当者に伝えた場合、どうなるでしょうか。

担当者は選考が進むにつれ「すごく気に入ったって言ってたし、企業側の感触もいい」と考え、「売上見込み」として上司にレポートします。セールスパーソンですから、毎週決まった曜日に進捗をレポートしているはずです。

それなのに、突然、私たちが担当者に「この企業はやっぱりお見送りしたい」と言ったら担当者はがっかりするでしょうし、担当者の上司への説明も大変で、担当者を困らせることになります。

上司は上司で、自分の担当グループのターゲットを達成するために必死ですから「他の候補者をプッシュして売上を達成しろ」と担当者にプレッシャーをかけることでしょう。

良いこと・気になること両方を伝える

ではどうしたら良いのでしょうか。

それは、一次面接に行った時から「良いこと・気になること、両方を伝える」ことです。

どのエージェントでも、面接終了後、報告を入れてくださいと言われます。

その時に、「良かったことと気になることの両方」を伝えましょう。

例えば、「オフィスもきれいで交通の便も良く仕事内容もキャリアアップにつながりそう。でも、上司にあたる人がアグレッシブで自分と合うか、それだけは気になります

などと気になることも一緒に伝えるのです。

もちろん、本当に好印象なら、「すごく気に入りました!ぜひ入社したいです!」そう言ってエージェントにプッシュしてもらうのはとてもいいことですよ。それが応募した企業にも伝わりポジティブな印象になるのは事実です。

しかし、その企業の選考が進んでいるあいだに、他の企業からまた面接に呼ばれて、その企業のほうが良かった、ということもあり得ます。後の企業が同じエージェント経由なら問題ありませんが、他のエージェントからの紹介ですと面倒です。「全方位ポジティブ」な感想は、確信のある時のみがいいですね。

「良かったことと気になることの両方」を伝えると良い、とアドバイスしました。

では、気になるところもエージェントの担当者に伝えると、そのまま企業に伝わって印象が下がるか?というとそうでもありません。

求人を出している企業は転職エージェントにとってはお客さま。基本的に、候補者の印象を下げるようなことは伝えませんし、もしも気になることが年収など変えることができる条件だったとしたら、それとなく打診してくれる可能性もあります。

つまり、エージェントの担当者へ印象を伝える時には、よく考えてから、良いことだけでなく、気になることも伝える。

そうすれば、その会社の面接に二次・三次とすすんでも、エージェントの担当者に「ここからオファーが出たら、この人は絶対入社する」という確信を与えてしまうことにはなりませんから、例え辞退しても気まずくなることもありません。

辞退する時には今後に役立つように伝える

辞退する時には、エージェント担当者に「気になること」について「やはり前にもお伝えした〇〇が気になるので」と伝えます。

そして、もう一歩進んで、「やはり、こういう会社、ポジションがいい」と次の求人紹介の際に役立つ情報も伝えることが重要です。

転職エージェントの担当者はとても忙しいです。

エージェントがこのあと、さらに効率的に求人紹介をできるように希望を具体的に伝えましょう。

「単なるわがままな人」

「転職する気持ちがないのでは?」

という印象を与えると、次の求人紹介につながりません。

転職エージェント担当者とは良好な関係を持つ

エージェントの担当者を怒らせるようなことをしてはいけません。

「次回はその転職エージェントを使わなければいい」と思うでしょうが、エージェントの担当者も転職をします。

私は、5回の転職活動中に、

私「あら?前回は違うところでお会いしましたね?」

担当者「実は、転職したんです」

ということが2回ありました。

転職エージェントの担当者も人。

よいコミュニケーションをとり、礼を失しないようにして、助けてもらいましょう。

私たちは、転職エージェントにとっての「お客さま」ではありません。彼らにとっての「お客さま」は求人を出している企業であることを忘れずに。

ふくから一言

まとめです。

  • 面接に呼ばれた企業についての感想を転職エージェントの担当者に伝える時は、「良いこと」と「気になること」の両方を伝える。
  • 辞退する時は、今後、さらに自分に合った求人を紹介しやすくなるように、希望を伝える。
  • 転職エージェントの担当者と良好な関係を保つ。

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