送った履歴書86枚、当時は手書き。私の最初の転職活動とそこからの学びとは?

私は日本企業1社・外資系企業2社の勤務経験と、転職活動5回の経験があります。

もう20年以上前になりますが、私は最初の転職活動で苦労しました。送った履歴書86枚、しかも当時は手書き。でも、その経験があるおかげで、人の転職の悩みも理解できます。

どんな転職活動だったのか、そしてそこからの学びについてお伝えします。

私の最初の転職活動

20年以上前の当時、転職エージェントは今ほど主流ではありません。ですから、私の転職活動は、小さな外資系のエージェントに登録する一方、基本は新聞の求人欄を見て応募することでした。

ジャパンタイムズや朝日新聞など主要の新聞には週一回求人が載る曜日があり、その中から自分が応募できそうなところを探すのです。

管理はノートでしていました。応募するところは、求人広告をハサミで切って1社1ページとしてノートに貼り付ける。そこに面接に呼ばれれば、空欄にその日付と感想・結果を書き込む。という方法です。

また、まだPCはなく、ワープロが出始めたばかりの頃なので、日本語の履歴書はもちろん手書き。

履歴書に貼る顔写真も、現在のようなデータはありません。ですから撮影の後、足りなくなると必要な枚数だけ再度買いに行くのです。写真屋さんは6か月ネガを保管してくれました。

私の1社めでの仕事は、銀行の窓口業務。実務経験のない外資系の秘書に応募するわけで、転職活動には苦労しました。

最終的に、あるドイツ企業に採用になるまで、送った履歴書は86枚。

今でも覚えているのは、近所の写真屋さんのこと。写真を撮りに行って、最初は「20枚ください」、次にまた「20枚ください」、そして「30枚ください」の3回めに、写真屋さんのおじさんが気の毒そうに目を伏せたのを覚えています。

その時は凹みましたが、それでも足りずに4回も買いに行きました……。

86枚の応募の結果は?

さて、私が86枚履歴書を作って応募した、その結果は?

86社のうち、面接に呼ばれたのは9社。その面接も散々で、ある外国人の面接官は英語の訛りがひどくて何を言っているのかさっぱりわからない。どうやって話をして帰ってきたのか今でも思い出せません。

会話が成立しない面接は、普通の人にはない経験ではないでしょうか。

最終的に採用のオファーをもらったのは3社です。

そして3社のうち、お断りした2社は、外資系ではなく日本企業。

会社の名前が英語で、しかも求人がジャパンタイムズに掲載されていたため、私の勘違いで外資系かと思って応募したんです。
インターネットで検索してすぐ調べられる現在では考えられない話ですね。

私は外資系に勤めたかったので、オファーをもらった3社のうち日本企業2社をお断りし、最終的に残り1社のドイツ系企業に就職しました。

86枚の履歴書から学んだこと

この経験から学んだこと。それは、3つあります。

  • 最低10社以上は応募する
  • 改善を繰り返す
  • 感情的にならないで冷静に分析する

最低10社以上は応募する

学びの1つめ。
それは、「10社以上に応募する」ということ。

時々、知り合いから「転職活動がうまくいかない」と相談を受けることがあります。そして、その方たちが「応募先を絞りすぎてあまりにも少ない数にしか応募していない」ことに驚きます。

そして「せめて10社くらいは応募してください」とお伝えすることが多いです。

というのも、例えば、最初から絞りに絞って、2社に応募してどちらも書類審査を通過せずに面接に進めなかった場合。ギリギリでダメだったのか、そもそも見当違いのところに応募したのかもわからず、次の対策の立てようがありません。

また、転職エージェントは求人紹介期間を3か月~6か月に限定しているところが多いので、当初から応募先を絞ってしまうとあっという間に期間が過ぎてしまいます。

応募先を絞るのは、「10社応募して面接に呼ばれすぎて準備が大変で困った」となった後でいい。

転職活動を始めた当初は、10社以上に応募しましょう。

改善を繰り返す

10社以上に応募するようにお伝えしました。これは、単純に「数撃ちゃ当たる」と言いたいわけではありません。10社応募した結果を見て、どんどん改善をしていくのです。

その「改善」をあげるなら、次の4つです。

  1. 応募先を広げる
  2. 応募書類を見直す
  3. 面接も改善を繰り返す
  4. 感情的にならないで冷静に分析する

応募先を広げる

まず、10社応募して1社も面接に呼ばれないなら、応募範囲を広げる必要があります。
例えば……

  • 対象としている仕事の範囲
  • 勤務場所の範囲
  • 年収の範囲
  • 正社員から契約社員や派遣社員など雇用形態の範囲

私の初めての転職活動の時は、「外国人管理職の秘書」から「日本人管理職の秘書」へ範囲を広げました。

応募書類を見直す

応募書類についても見直して改善します。履歴書・職務経歴書の経歴の表現や志望動機、自己PRなどを再度チェックしたり、家族や友人に見てもらったりして、より良いものにします。

面接も改善を繰り返す

転職活動を始めて、最初の面接は、久しぶりだと緊張しますよね。事前に想定問題を練習するのはもちろんですが、面接後、うまくいかなかったところをふり返ります。そして、次回はうまくいくように準備します。

感情的にならないで冷静に分析する

最後に、「感情的にならないで冷静に分析する」ということ。

書類が通らなかったり、二次面接にすすめなかったりすると、気持ちが落ち込むのが普通。でも、そのような気分に引っ張られず、応募の結果を見ながら現実を冷静に分析し、改善していく。
これが大事です。

例えば、10社応募して、自分は何社応募して何社面接に呼ばれるかといった書類の通過率が分かる。感情的には「通らなかった」ことに目がいってしまいますが、そこは「通過率」を見ることで、「どんなところに通ったか」「なぜ通ったか」を見ます。

また、もし面接に呼ばれれば、面接の通過率も分かる。同時に、その先くるかもしれない本命の面接への練習にもなるんです。

例えば、私の場合86社受けて9社に面接に呼ばれた。
86社と聞いて驚いた方も、転職活動をしたことのある方は、実務経験のない仕事に応募して10分の1の確率で面接に呼ばれるという事は、悪くない通過率だと思うでしょう。

しかし、特に新卒の就職活動に苦労しなかった方は、厳選した数社だけに応募して、書類が通らないと「全滅した」と言って落ち込んでしまうのです。

私は1社めの企業を辞めた後、英語と英文タイプを習いに専門学校に通いました。

そして、卒業前に先生に言われたのが、「くれぐれも、書類が通らなくても落ち込まないように」ということ。それは、たった1つの空いているポジションに何十件もの応募があるからです。

そうは言われても、私は頭で理解しているだけですから、実際書類が通らないと傷つきました。
書類ならまだしも、面接で落ちると、自分が否定されたような気分に。

しかし、2回目の転職活動からは、書類が通らなくても、面接で落ちても、ほとんど気にならなくなくなりました。

それは、たくさん応募して、簡単には書類や面接は通過しない現実に気づいた。そして、悩むエネルギーを、現状を冷静に分析して改善し、行動に移すことに振り向けられるようになったからです。

まとめ

86枚も履歴書を送った、私の最初の転職活動から学んだこと。

転職活動する方は、よほどモテモテだという自信がある方以外は、せめて10社くらいは応募してみてください。

そして、結果を見てどんどん改善していってください。

そうすると、自分の履歴書職務経歴書の通過率、面接の通過率、なぜ面接がうまくいかなかったかなどを冷静に分析して対策を練ることができるようになります。

そして、書類が通過しなくても、面接で次に進めなくても、感情的にならないで転職活動に集中できるはずです。

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