約2年前になるが、2014年10月に、アメリカで立ち上げられた新しいSNS、tsu。
広告の売り上げの一部が還元されるとあって、世界中から登録者がなだれこんだ。
しかし、数か月で破綻した。
今、該当のサイトhttps://www.tsu.co/はどうなっているかというと・・
(かつてあったであろう)登録のためのメニューはなくなって、メッセージがあるだけ。(2018年10月にはサイトはなくなっています)
日本語訳
tsuコミュニティの皆さん、セバスチャンです。
サイトの新しいレイアウトに驚かれていると思います。しかし実際、私どもは、ランニングコスト関連の理由から、tsuを永久にオフラインにすることといたしました。現在は、我々のコミュニティのためのこれに替わるアプリをローンチすることに集中しているところです。
(これ以降も文章は続くが省略。)
当時、FBにも「tsuを始めませんか?登録はこちら。」という友達からの投稿がちらほらあった。
ここで、「私はだまされなかった」と自慢したいわけではない。私は“レイト・マジョリティ・タイプ”で、携帯電話を持ったのも、FBを始めたのも、ラインを始めたのも、かなり遅い。
FBの投稿を見ながら、「よく分からないものに登録は出来ない。こういう新しいものをすぐ始めないのは私らしいな~」と思っていただけだからだ。
tsuはピラミッド型のネットワークをそのSNS内に作って上位者ほど取り分が多い仕組み。
商品を売るわけではないが“ネットワークビジネス”のような形態。「tsuを始めませんか?登録はこちら。」というのは「私の子ネズミになりませんか?」に見えて、FBで堂々と募集しているのに違和感があった。
もしこれが破綻したら、どういう投稿をするつもりなのかなと興味深かったのだ。
尚、一般的な呼称“ネットワークビジネス”のMLM (Multi Level Marketing)は合法であり、違法な“ネズミ講“ではない。しかし、率直に言って日本ではあまり好かれていない。
個人的な経験だが、転職のエージェントに登録に行くと、面談時に大抵、「業界は問いません」に対して、「たばこの会社は?MLMでもいいですか?」と聞かれる。わざわざ聞かれるということは、紹介すると少なからず「イヤ」という人がいるということ。
そして、たばこの会社とMLMは同じ職種でも提示年収が高い。日本だと高く提示しないと採用が難しいのかもしれない。(もちろんMLMは店舗を持たないから利益率が高く、業績がいいからというのもあるだろう。)
話はそれたが、tsuが破綻した後、それについて、FBで登録募集していた人達は誰も何も投稿せず、何もなかったかのように静まり返っていた。
堂々と募集していたので、「可能性を信じていたのに残念!」とか、「新しもの好きでやっちゃいました」とか、堂々と撤退宣言があるのかな、と思ったのだが。
それとも、実際に登録した子ネズミだけに直接メッセしたのだろうか。
もしかして、「何だかよく分からないけど、儲かりそう。最初にピラミッドツリーの上にはいらなきゃ!」と本気で子ネズミを募集していたから沈黙せざるをえなかった、と思うのは私だけ!?
今日のたんぽぽ