ホームページ、チラシ、名刺、SNS。これらは、あなたの代わりに接客をしているのです。
こぼりあきこさんとペルソナ
「ネットで『女性』に売る」著者のこぼりあきこさんは、クリエイティブダイレクターとして、コピーライティング、デザイン、ホームページ制作をされています。
こぼりさんが制作をする際に詳しく調査するのが『ペルソナ』
ペルソナとは、あなたの商品やサービスを買ってくれる理想のお客様の詳しい属性のこと。
こぼりあきこさんは、理想のお客様へのインタビューを通してこのペルソナを掘り下げ、それを参考にお客様に買ってもらえるホームページやチラシなどの制作をしています。
男性と女性では買い物のしかたが違う
この本を読んで思い出したのは、私が、ネットショップを運営している男性から聞いた話です。
彼は、自分が扱う商品を買ってくれる理想のお客様にピッタリの女友達がいて、彼女にインタビューすることで自分の販売サイトを充実させていました。
例えば、「女性と男性では、買い物のしかたが違う」ということ。
私にとっては当然のことですが、男性のために説明すると、女性はネットショップでこんな買い方をします。
まず、気になる商品を買い物かごに入れていきます。そして、決済をする前に、気になったものの中から「何を実際に買うのか」を取捨選択します。
このような行動は、リアルのセール会場でも見られます。気になるものをとりあえず袋に入れ、最後に取捨選択するのです。
他方、男性は、自分の買いたい商品をさっさと買うそう。
先程のネットショップを運営する男性は、この女性の話を聞き、サイト内の買い物かご(カート)をすぐクリックできるように大きく変更しました。気になったものをクリックしている途中で、「今、何入ってたっけ?」とすぐにチェックできるように、です。
この話を、こぼりさんの会社の社長の方(男性)にお話したところ「そうですよね、女性は男性と違って、そうやって買い物を楽しむのです」と言われて、私はびっくりしました。
気になるものをとりあえず買い物かごに入れておいて、後から取捨選択すること。
あるいは、気になるリアルのお店を全部回った後で、どれにするか決め、それから再度その商品のあるお店へ行って購入すこと。
そういった、女性にとっては当然の購入までのプロセスを「買い物を楽しむ」と社長さんがそう表現されたからです。
ほとんどの女性は、「楽しんでいる」という自覚はない……ですよね?
女性が商品を購入する時の特徴
こぼりさんのお話にもどります。
この本では女性へ売るための話を書いているこぼりさんですが、もちろん、お仕事では、女性向けの商品だけを扱っているわけではありません。
むしろ、女性向け、男性向け、両方の商品を扱っている顧客の要望に応えているうちに、女性に売るためのホームページの特徴に気づかれたのではないでしょうか。
例えば、男性は商品そのものに興味を持つのに対し、女性は、その商品を使うことによって良くなる自分のシーンにひかれるようです。
ホームページはあなたの分身
この本には、ホームページはあなたの分身であるということが書かれています。
実店舗でないネットショップやサイトだと、あなたは、ホームページで接客しているなどと思っていないかもしれません。
しかし、お客様とコミニュケーションをとっているのはホームページであり、あなたの代わりにホームページのデザインやコピーライティングがお客様をもてなしているのです。
そして、厳しいことに、最初は「見た目が全て」。
ホームページのデザインやコピーライティングを工夫することによって、女性のお客様に購入を促すことができるのです。
ペルソナシートを作る
では、ホームページやコピーライティングをどのようにすればいいのでしょうか?
そこで、こぼりさんが勧めているのは、理想のお客様を詳しく掘り下げる、ペルソナシートの作成。
ペルソナシートは本に例があります。また、この本を購入すると、お客様の本音を探るポイントが収録された音声を入手することができます。
女性と男性の、商品に対するアプローチの違い
女性向けと男性向けの商品かによって、ホームページの作り方は異なります。そして、女性向けの場合はどのように異なるのかということが、この本には詳しく書かれています。
違いが書かれているため、読者が男性の場合に参考になるだけではありません。
女性の場合は「私は無意識にやってることはこうなんだ」ということ、そして「男性はこういったプロセスで購入をするのだ」という発見があります。
ふくから一言
女性の私が読んでも、私が無意識にネットで商品を買うときにしていることが言語化されていてとても興味深かったです。男性が読んだら、あまりの違いに驚くかもしれません。
使う色によって与える印象が違うことが書かれていたのですが、現在私がこのサイトで使っている色は、安心感・信頼感を印象づける色だとわかりました。無意識のうちに、いい色を選んでいたようで良かったです。
あなたがもし、ホームページ、チラシ、名刺、SNSなどを使って、あなたの商品やサービスを女性に売っているのなら。
それらは、あなたの代わりに、お客様とコミュニケーションをとり、接客をしているという厳しい現実に気づくでしょう。
この本を読んで参考にすることをお勧めします。