【書評】 かばんやの相続

「下町ロケット」「空飛ぶタイヤ」を書いた、池井戸 潤さんの作品。
六つの短編からなる。

すべて、銀行の融資担当が主人公。

少しご紹介すると、

以前担当していたが、融資をできずに倒産した社長をまちで見かける。裕福そうなその男性のあとをつけ、調べてみると - 十年目のクリスマス

融資ができずに不渡りを覚悟した会社に数千万円の振込が - セールストーク

妻あてにきた、「法人成り」のハガキの差出人は、妻の前の彼だった。その会社を調べると - 妻の元カレ

など、会社社長と銀行の融資担当とのドラマが綴られている。さすがに著者本人が銀行につとめていたことがあるだけあって、とてもリアルに語られていく。

短編なのですぐ読めて、最後のどんでん返しがじわじわくるので、息抜きにぴったり。
ついつい、すぐに役に立ちそうなビジネス書を読みがちですが、小説も意識してよむようにしています。

「空飛ぶタイヤ」は、三菱の商用車の不祥事を題材にしたため、映画化にスポンサーがつかなかったのは有名。これもおすすめ。経済小説です。

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