日本最大級のクラウドソーシング、ランサーズ。
ランサーズは、“プロフェッショナルと企業をマッチングする仕事依頼サイト”。
(企業とありますが、私のような個人でも依頼可能。)
これが出来た時には、メディアでも取り上げられたので、ご存じの方も多いかもしれません。
さて、今回、英文のフォームの日本語訳が必要なので自分で訳そうと思ったけれど、自分は、プロではないので2時間くらいかかるうえ、かなり疲れそう。
「それほど高いレベルを求めていない」(自分で訳そうと思ったくらいだから。)
「難易度は高くない(契約書などではない)が、自分に時間がない」
ということで、ランサーズで依頼してみることにしました。
サイトを見ると、デザイン、Web制作、システム、翻訳などの仕事があります。
会員登録をして、まず、仕事の種類を選びます。
ランサー(受託者をこう呼びます)を選ぶ方法、コンペかプロジェクトか、を決めます。
コンペは、例えばロゴデザイン。企業からの依頼に対し、複数のデザイナーが納品。その中から気に入った作品を選び、そのデザイナーに支払を行います。
まず、ランサーを選んでから、その人ひとりに仕事をしてもらうのが、プロジェクト式。
今回は、選んだ翻訳者に仕事をしてもらうので、プロジェクト式で依頼します。
そして、依頼内容を入力。英文のファイルを添付します。
2日間で締切にしたのですが、何と945円~8,100円まで、8件のランサーから申込みがありました。「そのお仕事でしたら、私がこの金額でやります。」という入札のようなものですね。
翻訳が本業でない方から、書籍の翻訳をしている方まで幅広い。
今回は、①英訳が本業であること、②ランサーズ認定、③一定数の評価がある、などを考慮し、1,350円を提示してくれた大阪在住の方にお願いすることにしました。
ここで、問題が発生。私が日中いなくて連絡できなかったため、私の正式依頼日が、そもそも設定してあった納品日になり、かつ、金曜日の夜になってしまいました。
そこで、
① 納品日は月曜日に変更します、
② ただし、もし週末に作業して日曜日中に納品いただけるのなら、倍の2,700円をお支払しますが、ご都合はどうでしょうか?
とうかがって、日曜納品をしてくださることになりました。
自分だったら、①元気なときに限り、②5,6千円はもらわないとイヤな仕事です。2,700円のうち、翻訳者にはいるのは2,000円です。倍払っても、ありがたい。
尚、支払は、「エスクロー」といって、「クラウドソーシング会社のランサーズ」がお金をいったん預かってから、翻訳者が仕事に着手する。
そして、私が納品の確認をしてから、「ランサーズ」が預かっていたお金を支払う、という方法で、「納品がないのにお金だけとられてしまった」とか「仕事をしたのにお金が支払われない」という事故がないような仕組みになっています。
無事、Word fileで納品してもらい、お互いに評価をしあって取引は終了。
今までは、フルタイムで本業の人が、難易度や重要度にかかわらず、同じ価格で請け負っていたもの。それをこういったサイトを利用して依頼することができるのは驚きです。そして、以前はなかったマーケットの原理が働いて、価格競争があります。
例えば、英語の素養があるけれども、子育てで家にいる方とか、海外勤務が長かったが、定年退職した方。本業の人に加え、こういった方も登録されているようですから。
昔、友人から「意味さえわかればいいから。」と、ドイツ語の和訳を頼まれたことがあります。プロに頼めば、かなりお金がかかりますが、私に頼めば無料。(正確には、ごはんをおごってもらいましたが。)
まさに今回、私がサイトを通じて人をさがし、依頼したことと同じですね。
実際に、例えば、契約書などは、いきなりここのサイトで依頼するハードルは高いかもしれません。(オプションで機密保持契約はありますが。)
特に、英語なら、成果物のレベルをこちらが判断できても、例えばロシア語とか中国語とか、全く知らない言語ですと、翻訳者の仕事が良かったのかどうかがこちらで判断ができません。そういうものは、昔ながらの紹介になるのかな、と思います。
今後、こういったサービスがどのようになっていくのが、興味深いところです。