マナーは大丈夫って思ってた
洋食のマナー、知っていますか?
例えば、左手にフォーク、右手にナイフ。
スープやパスタはすすらない。
これ以外にも沢山あるものの、フォークとナイフは家でも使うし、たまにではあるけれども高級レストランで食事したこともある。
自分がドイツに行って食事のマナーで困ることがあるとは思えませんでした。
でも、ドイツに赴任中、苦労したことがあったのです。
カフェテリアでの憂うつ 食べられないレタスと葉っぱ
同僚とカフェテリアでランチを食べる時、メイン以外に前菜としてサラダをとるのが普通。
ドイツのサラダはレタスやルッコラのような葉っぱ系のものが多い。そしてこれらのちぎり方が日本とは違ってとても大きいのです。
フォークで取れても一口ではとても食べられない大きさです。
では、皆どうやって食べているかを見てみたら、器用にナイフとフォークでペチペチと口よりも小さく畳んで、最後にフォークで刺して口に運んでいました。
「そのうち出来るようになるだろう」と思っていたのですが、葉っぱを畳もうとしてそちらに集中すると、話されている英語やドイツ語を聞き取れなくなります。
しかも、昼休みは1時間。時間に制限があり、私だけゆっくり時間をかけるわけにもいきません。
無言になって話に反応せず、葉っぱと格闘している私に、冗談で「あら、フォークとナイフに問題あるの?」と笑って言った同僚。
意地悪ではなく、先進国の日本から来て、一緒に仕事をし、いつも普通に食事している私が「サラダの葉っぱだけ」うまく食べられないとはわからなかったのです。
「お箸だったら小さく切れるのに・・・。」残念ながら、当然お箸はありません。
そして私はどうしたか
何回かトライした後、私は、サラダをカフェテリアで食べるのやめました。
自炊していたので、「野菜は家で食べればいい」
「こんな葉っぱにエネルギーを吸い取られるより、会話に集中した方がいい」
と考えたのです。
「我流で食べる」という開き直りをしなかったのは、ドイツ人の食べ方がとてもきれいだったから。
彼らが子どもの頃から食事のマナーを厳しく躾けられていることが見てとれて、ドイツにいるのだから食事中に彼らを不快にさせてはいけないと思ったのです。
最後に
「葉っぱをナイフとフォークでぺチペチと小さく畳む」
「そんなの出来るよ!」と思いますよね。しかしじっくりドイツ人がやっているのを見ると、本当に「短時間」にとっても「小さく」畳んでいるのです。写真がないのが残念。
私は帰国してから練習して今は少しは出来るようになりました。
一朝一夕には出来ません。今後ドイツで食事する予定のある方は、お箸でサラダを食べるのを我慢して、日頃から練習しておきましょう。
あるいは、私のように潔く「食べない」のも選択肢に入れて置いてください。
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