これから書くことは、ブログ記事を書くことについての話ですが、おそらく他のことにもあてはまると思います。
それは、「複数の人に向けたアドバイスは、自分にあわせた目的を考え、行動に落とし込む」ということ。
ブログを書くことについて「毎日1記事は更新することが大切」と言われることを例にとって書きました。
「毎日1記事は更新」というアドバイスの目的を考える
自分個人ではなく、多数に向かって「毎日1記事は更新」というアドバイスをもらったら、「では、毎日更新だ!」ではなくて、まず「何のために毎日最低1記事は更新なのか」ということを考えます。
というのも、多数に向けたアドバイスは、その人に合わせて目的を考え、行動に落とし込む必要があるから。
「毎日更新しよう!」という意志の力だけでは、実行は難しいし、その人によって目的は異なります。
私が考えた初心者向けの「毎日更新」の目的は、3つ。
- 習慣化。ブログを書く時間を毎日の生活に組み入れる。
- 文章力をつける。
- ネタに気づく。
それでは、一つずつ説明します。
習慣化。ブログを書く時間を毎日の生活に組み入れる。
これが一番重要かつ大変な部分なのですが、「ブログを書く」という時間を自分の生活のどこかに押し込まなければなりません。
その場合、「週に3回」というよりも、「毎日」のほうが、圧倒的に習慣をつけやすいです。
「私は週に3回にしたいんだ」という方も、まずは「毎日」書く習慣ができてから、「週3回」に着地したらよいかと。
いつ書くのがよいか?それは朝。
そして、どこにその時間を入れるかを決めますが、朝がおすすめです。
というのも、ヒトの脳には「意志力」というものがあり、朝はその「意志力」のエネルギーが満タンだから。脳のリソースだと考えてください。
「意志力」は、ヒトが新しいことをする時にたくさん消費されます。しかし、他方、やり慣れていることは、脳は節約モードになり、それほど意志力を必要としません。
例えば、通勤するのに電車に乗って、乗り換えて……という行動は、毎日のことなので、意志力はほとんど使わずに済みます。
「ええと、ここで改札にスイカをタッチして、どのホームだっけ?どこ行きだっけ?」という人はいないと思います。特に意識しなくても、ほぼ自動で会社に行ってますよね?
しかし、事故でいつもの線が止まり、他の手段で行かなければならなくなった。
あるいは、会社でトラブルが起きて、イレギュラー対応をしなければならなかったような場合。
たくさんの意志力が使われ、帰宅した時にはもうほとんど残っていません。
そこから、やり慣れていない、「ブログ記事を書く」作業をするのはほぼ不可能です。夕飯食べて、お風呂に入ったら、布団へ直行してしまうでしょう。
ですから、ブログを書くという新しい習慣を取り込むのは、脳が元気な朝。
かかる時間が2時間で、仕事へ家を出るのが朝8時なら、朝6時に起床して書くことになります。
ブログを書く代わりに、何かをやめる
起床を2時間早める。ここで睡眠時間を削ってはいけません。就寝時間も2時間早めます。
ということは、日中でも夜でもいいですが、いままでやっていたことのうち、「何かをやめる」決断がいります。
それが、家に帰ってからのテレビなのか、ネットなのか、それとも仕事の一部なのか、飲み会なのかはわかりませんが、「捨てるもの」を決断しましょう。
これからブログを書いて、何かしら得るものを期待しているでしょう。残念ながら、その代わり、何かしら同じボリュームのものを差し出さなければなりません。
ただ漠然と「頑張る」という解決策は存在しません。
それに、これを読むような方は、「すでに頑張っている方」なので、これ以上はムリですよ。
開始のハードルを下げる
ブログの2時間を確保するため、何かを捨てる、と言いました。
今度は、朝、いつもよりも2時間早く起きたあと、すぐに取りかかれるような工夫をします。手を付けるハードルを下げるためです。
それは、何を書くかというテーマと、使う写真を前日までに決めておくこと。通勤電車の中でもいいですし、お昼休みに決めてもいいです。
朝起きて、「何について書こうかな?」から始めるとかなりキツイからです。
そして、すぐに取りかかれるように、机の上に必要なものを準備してから寝ましょう。
- ブログは朝書く
- 代わりに捨てるものを決断する
- 開始のハードルを下げる
これらが、「習慣化。ブログを書く時間を毎日の生活に組み入れる」で、「毎日更新」をその目的を考えて行動に落とし込んだものです。
次は、文章力をつけるです。
文章力をつける
ブログを毎日更新すると、自然、たくさん文章を書きます。
普通の人は、「自分の考え」や「美味しいレストランの情報」や「おすすめの商品」などを文章にすることはありません。
また、それぞれの内容に見出しをつけたりすることもありません。
毎日ブログ記事を書くことによって、今まで書いたことのない文章を書く。だから力をつけることができます。
もちろん、ただたくさん書くだけでは文章力はつきません。
書くのに慣れてきたら、自分の好きな文章があるブログを研究したり、文章の書き方についての本を読んだり、先生について添削してもらったりします。
しかし、とにかく最初は、たくさん「書いてみる」こと。そこで最低限の「文章力がつき」ます。
ネタに気づく
最後は、「ネタに気づく」
毎日記事を更新していると、遅かれ早かれ、「ネタ切れ」が待っています。そうなった時に、工夫が生れます。
例えば、面白い考えや、アイデアが浮かんだら、メモする。スマホのメモ機能を使うといいでしょう。
レストランに行ったら、食事以外に、メニュー、店内、外観の写真を撮っておく。
ほんのちょっと怠けゴコロをおさえて写真を撮っておくだけで、後でどんなに助かることか!
ネタ切れを起こして一度困ると、そのうち、「これはブログのテーマになるかも」「写真を撮っておこう」と「ハッ」と気づくことが増えてきます。
「ネタに気づくようになる」ということです。
まとめると、私の考える「ブログを毎日更新する」目的は3つ。
- 習慣化。ブログを書く時間を毎日の生活に組み入れる。
- 文章力をつける。
- ネタに気づく。
皆へのアドバイスは、自分にあわせた目的を考え、行動に落とし込む
「ブログは毎日更新する」という例をとりあげました。
複数の人へ向けて言われたアドバイスは、「自分に落とし込んで目的を考え」「具体的な行動に落とし込む」ことが大切です。
ふくから一言
先月、ブログ講座にゲストブロガーとして呼ばれた時に、「毎日更新できない」というご相談があり、心にひっかかっていたので考えてみました。
その時は、「私は毎日更新してないので、ちょっとわからないです」と講師のものくろさんにお願いして答えていただいたのです。
しかし、そもそも、その方が、「何のために」毎日更新しようとお考えなのかを尋ねていたら、何かしら私の考えをお話できたかも、と思って整理しました。
実は、私は、もう一つブログを持っています。そちらがスタックしているので、まさに、この記事は、私自身へ書きました!
ちなみに、ブログの時間を作るために私が差し出すと決めたもの。それは、料理時間です。
ついつい新しい料理にチャレンジしたくなってしまいますが、ブログ記事が貯まるまでは、ほどほどにすることに決めました……。
Photo by Miguel Henriques on Unsplash