海外に住んだら現地の人と同じものを食べる。1年住んだらわかった。

先日、最近海外に住み始めた方が、現地で高熱が出たというコメントをFacebookで拝見しました。「その土地の人が食べているもの」って、そこの気候とリンクしているんですよ。

私はドイツに一年間赴任したことがあります。そこで思い出したのは、その時に言われた「ドイツ人と同じものを食べなさい」というアドバイスです。

ドイツで高熱を出した時に言われたこと

ドイツ赴任で職場に行く前に、2ヶ月のドイツ語集中講座に参加しました。学生寮に住み、ドイツ語学校に通うのです。

私は、通常、風邪をひくことはほとんどありません。ですから日本と同じように、手洗いうがいをし、栄養・睡眠に気をつけていれば大丈夫だと思っていました。

しかし、ある日突然、高熱を出しました。通常は、風邪をひいたら自分でなんとなくわかるのですが、本当に突然です。

たまたま同じクラスの日本人で、お父様がお医者さんという方がいて、いろいろな薬を持参している方から風邪薬をもらい、その時はなんとか治まりました。

そして、語学学校の期間が終わり、現地のオフィスに通勤するようになってから、また、高熱を出しました。

それも2回も。その話を、現地に10年以上住んでいる日本人の方に話したところ、

「何食べてる?」と聞かれて

「自炊して、日本食を食べています」と答えたら

「ダメだよ、こっちの人と同じものを飲み食いしないと。特に、ここであっさりした日本食ばっかり食べていると、寒い冬を乗り切れないよ」

確かに、私が住んでいる東京とは違い、そこは冬にはマイナス10度以下になる日もあるほど寒い。そして、空気は乾燥して肌がゴワゴワ。気候が全く違う。

その日本人の方は、寒さにも全く動じることなく冬にも元気いっぱいだったので、とても説得力がありました。

それから、ドイツ人の食べるものと飲み物を観察してみたのです。

肉中心の脂っぽい食事は、乾燥から肌を、そして寒さから体を守るみたい。

また、ドイツ人はたくさん水を飲みます。「体に良いから」と言って、私にもさんざん、水を飲むことを勧めます。

日本にいると、冬でもドイツほど乾燥はしていないので、ひんぱんに水を飲む習慣はありません。

しかし、今考えると、いつも喉をうるおすのは、日本でも医師の方がやっているインフルエンザ対策です。

日本人が飲み食いしているものは?

日本でも、高温多湿で過ごしにくい夏は、昔から飲み食いされていたものがあります。

例えば、そうめん、ところてん、スイカ、かき氷といった、水分があってさっぱりしていて、暑さで食欲がなくても食べられるもの。

また、栄養が足りなくなることから、江戸時代には甘酒も飲まれたようです。そして土用にはうなぎを食べて、スタミナをつけます。

冬には鍋物で、肉・魚介類・野菜を温かくしてスープとともに食べ、身体を温めて栄養もとっています。

それまで気づきませんでしたが、その土地の人が食べているものは、そこの気候にあったものなのです。

日本人と西洋人の身体・体質の違いを考える

海外に住んだら、現地の人と同じものを飲み食いするといい、と書きました。

けれども1つだけ注意点があります。

それは、現地の人との身体・体質の違いです。

例えば、私が住んでいたドイツ人の多くが、いわゆる西洋人です。西洋人は平熱が日本人よりも高く、37度以上が普通。

ですから、私達が、ドイツ人と同じようにお水をがぶ飲みすると、体が冷えてしまいます。

彼らは甘いものを大量に食べますが、これを私達アジア人がやると糖尿病になりやすいそうですから、こちらは真似してはいけない。

体格も、見るからに全く違います。

ですから、現地の人が飲み食いしているものを自分に合わせて「取り入れる」のがいいでしょう。

ふくから一言

ドイツ人の飲み食いしているものを観察した時、日本で昔から食べられているものについても考えてみて、気候に合ったものなのだなぁと改めて思いました。

違う場所に住んだら現地の人と同じものを食べるとそこの気候を乗り切れる。(もちろん、国によっては衛生状態等もあり、どこの国でも、という意味ではありません)

だから、自分に合わせてほどほどに取り入れること。

また、例えば、昔から夏に食べられているものは、クーラーのない時代の食習慣。現在たくさん飲み食いするとお腹を壊しかねません。

「日本の気候に合ったもの」でも、現在にあわせて、ほどほどが良いようです。

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Photo credit: JaBB on VisualHunt.com / CC BY-NC-ND

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