【書評】野蛮な読書 平松洋子著 著者ががつがつもりもり本を読むさまがわかり、読書欲をそそります。

こういう構成の本は初めてだ。書評という形ではなく、100冊近くの本を紹介している。

前半は、著者の日常を綴る中での読書。

能登への取材へ持って行ったり、西荻窪近くのモスバーガーで我慢できずに読んだり、伊豆の断食道場で断食中に読んだり。

後半は、著者の感想を含めた本の紹介。本の著者はどういう人か、という説明と自分の感想を述べている。

朝日と読売の書評委員だったという著者だが、この本の中での紹介は、新刊ではなく旧作。京都の古本屋で大人買いした旧刊本も出て来る。

ここに取り上げられた作家は、いくつか挙げると、開高健から始まって、松本清張、森茉莉、幸田文、沢村貞子、太宰治、池辺良、室尾犀星、俵万智。

ドキュメンタリー、推理小説、エッセイ、短歌、と内容も幅広い。

私達は、自分流で本を選び、読んでいるが、作家の読書を垣間見るのは面白い。また、沢山の本か紹介されているので、何を読もうか迷っている人にもおすすめ。

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