転職エージェント経由で入社。
そして、まだ短期間なのに、その企業を辞めたくなったとしたら。
私は、2017年11月より転職カウンセラーとして活動し、過去、日本企業1社、外資系企業2社に勤め、転職活動は5回の経験があります。
転職エージェント経由でついた仕事が、企業がブラックだったとか、問題のある人がいる『いわくつきの仕事』だった。それで、短期間なのに退職したくなったなら。
注意点があります。
退職理由は慎重に伝える
その企業の人事部に退職を申し出る場合。退職理由は適当に作らず、慎重に考えて伝えましょう。
というのも、あなたの退職が決まると、その企業を紹介してくれた転職エージェントに、人事部の担当者からすぐに連絡が行くからです。
その企業を退職した後、その転職エージェントから求人の紹介をまた受けるためにも、退職理由は慎重に伝えましょう。
「一身上の都合により」でいいのですが、上司や同僚に伝えたいケースもあると思いますので念のため。
転職エージェントと企業との契約があることを知っておく
あなたが退職を申し出ると、その企業から転職エージェントに連絡がいくとお伝えしました。
それは、通常、転職エージェントと企業は以下の内容の契約を結んでいるから。
紹介した人材が6ヶ月以内に退職した場合、企業が転職エージェントへ払った紹介料を、転職エージェントが企業へ返金する契約です。
したがって、あなたが人事部に退職を申し出ると、人事部の担当者はすぐに転職エージェントに連絡を入れます。
返金を受ける手続きにはいるためです。
返金の金額は、期間に応じて決まり、あなたの在籍期間が短いほど大きくなります。
転職エージェント経由で入社したあなたが6ヶ月以内に退職を申し出ると、その後、転職エージェントの担当者からあなたに事実確認の連絡が入ることを知っておきましょう。
あなたはその契約の当事者ではありません。しかし、企業と転職エージェントにそういった契約があることを知っているだけで、相手の行動の意味がわかり、落ち着いて対処できるのです。
感情は横において、起こった事実を整理しておく
例えば、上司や、一緒に仕事をする人が問題のある人で、過去にも人が辞めている、いわくつきの仕事だった、といった理由の場合。
- 具体的にいつ、どんな問題があったのか。
- そして、あなたがその問題にどのように対処したか。
を整理しておきましょう。
自分だけでなく、上司にも相談したなど、あなたなりに状況を改善しようと最善を尽くした、という「事実」を明確にしておきましょう。
辛い時には感情が先にたってしまいがち。事実を整理して書き出しておけば、転職エージェントに理由を冷静に話すときに役立ちます。
万一に備えてデータも持っておく
また、万一、後でトラブルになったときに困らないように、以下のものを入手しておきましょう。
会社を退職すると、会社のデータにはもうアクセスできなくなることを前提に。
- あなたの勤怠の記録 あなたがちゃんと出社していたという記録です。
- 退職を申し出たときのメールなどの記録
- 就業規則
以上は、万一に備えてです。すでにトラブルになりかけている場合は、すぐに弁護士に相談しましょう。
転職エージェントは今後も仕事を紹介してくれる
会社側に問題があるにもかかわらず、短期で退職してしまったら。
あなたは「今後この転職エージェントは自分に仕事を紹介してくれないのではないか」と心配するかもしれません。
あるいは、担当者と気まずくなってしまう、と考えるかもしれません。
しかし、まず、あなたは、転職エージェントにとって、すでに「書類審査も面接も通過して採用された」実績がある人なのです。
ですから、今後も紹介してもらえるはず。
そして、担当者との関係ですが、企業への返金があっても、それは会社が支払うわけで、担当者がペナルティーを受けるわけではありません。彼らは仕事として慣れています。
むしろ、あなたにしたら、担当者に「いわくつきの仕事を紹介しやがって、リサーチが甘いぞ、ゴラァ」と言いたいところですよね。(言わないでね)
良好な関係を保つためにも、転職エージェントには、「あなたがトラブルメーカーなのではなく、企業側に問題があった」という事実を冷静に伝えることができるよう、情報をとり、問題を整理しておきましょう。
例えば企業が転職エージェントに、あなたがちゃんと出勤しなかった、と嘘を伝えて、エージェントからあなたに確認が来たとしても。
「勤怠のコピーが手元にあります。〇月〇日に風邪で早退しましたが、それ以外はすべて定時にちゃんと出勤してます」と冷静に答えられますね。
それでも万一、その転職エージェントが、もう求人を紹介してくれないとしたら?
ほかの転職エージェントに登録すればいいだけです。
退職日はルール通りにあなたが決められる
こんな例があります。
退職したいと申し出たところ、上司から、その申し出たその日を退職日としていいよねとさらっと言われた人がいるのです。
退職を申し出た日が退職日なんて企業は聞いたことがありません。
それを伝えてきたのが上司であって、人事部でないところがミソ。
うっかりを装っていますが、退職日が早ければ早いほど転職エージェントから企業への返金額が大きくなるので、早く辞めさせようとしてきたのです。
企業から転職エージェントへ支払う紹介料は、3割~5割。年収1千万円の人は、3百万になりますから、小さい金額ではありません。
あなたは、ルール通り(雇用形態によりますが、通常は2週間前に退職届を提出)に退職していいことを覚えておきましょう。
気を取り直して、再スタート
せっかく苦労して転職したのに残念なことです。
しかし、転職エージェントの担当者もその求人について見破ることができなかったのですから、あなたが悪いわけではありません。
我慢が美徳とは限りません。時間は有限です。
我慢や努力で状況が改善しそうなのか、ダメなのかを見極めて、後者なら、消耗する前に退職しましょう。
運が悪かっただけ。気を取り直して再スタートしましょう。
まとめ
転職エージェント経由で入社。
そして、まだ短期間なのに、その企業を辞めたくなったとしたら。
注意点は以下です。
- 退職理由は慎重に伝える
- 転職エージェントと企業との契約があることを知っておく
- 問題と、それにどう対処したかを整理する
- 万一に備えてしておくことがある
- 転職エージェントは今後も仕事を紹介してくれる
- 退職日はルール通りにあなたが決められる
気持ちを切り替えて、がんばろうね。
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