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ドイツの合理的な慣習「Hochzeitstisch」。日本でもAmazonの「ほしい物リスト」でできますよ。

Amazonの「ほしい物リスト」って知っていますか?そもそもは、自分のための「今は買わないけど欲しい物」のメモですが、これを友人・知人に公開もできます。

そしてドイツにある、Hochzeitstischという100年くらい前からの慣習。私がドイツに赴任していた時に「合理的でうらやましい!」と思ったこの慣習、Amazonの「ほしい物リスト」を通して日本人にも受け入れられつつあると感じています。

Hochzeitstischとは?

Hochzeittischを英語にするならwedding table。
ドイツ語のweddingの意味のHochzeitは、hoch (high)とZeit (time)が合わさった単語。つまりドイツ語の「結婚」は「最高の時!」という意味で、ドイツ人の結婚観がわかります。

そしてHochzeitstischはドイツの慣習と書きましたが、アメリカで始まったもの。

結婚するカップルに贈り物をしたい。そんな友人・知人のために、カップルが事前に欲しい物のリストを作り、友人・知人はその中から贈り物を選ぶ、という慣習です。

専門のお店があり、贈る人はそこへ足を運び、カップルの名前を告げます。するとお店の人が、美しいクロスをかけた沢山の円テーブルの中から、カップルの名前が書かれたテーブルのところへ贈る人を案内。
テーブルの上には二人が欲しい物が価格表とともにディスプレイされています。贈る人は、予算に応じてその中から贈り物を選び、お店にお金を支払います。手渡ししたい場合はその場で贈り物を持って帰ることも出来ますし、そうでなければ、お店が他の人の贈り物とまとめてカップルへ送ってくれます。

Hochzeitはウェディング、Tischはテーブルという意味。それぞれのカップル毎のテーブルがあることからHochzeitstisch(ウェディングテーブル)と呼ばれているのでしょう。

今はお店に行かずにネットで注文出来る「バーチャルウェディングテーブル」が主流です。
こんなお店も。

Hochzeitstischのメリットとは?

1. 時間と労力の節約ができる

贈る人にとっては、贈り物を選ぶ必要がないので、時間と労力の節約になります。

2. 相手に喜ばれる

時間をかけて選び買ったものが、相手に気に入られなかったら、悲しいですよね。でもこの方法だと、テーブルに載っている物はカップルが「欲しい」と言っている物なので、「気に入ってくれるかな?」という心配はなし。
カップルにとっても、趣味の合わないものを贈られて、本当は歓迎していないのに喜んで見せたり、使わなくても捨てられなかったり、という心の負担がありません。

3. 贈り物が被らない

友人・知人がそれぞれ考えて贈り物をすると、結婚するカップルが同じ物を重複して受け取る可能性もありますが、このシステムではそういうトラブルが避けられます。

4. 予算に合わせて選べる

カップルとの関係性は人それぞれ。たまたま同じ職場にいる同僚から数十年来の親友まで、贈り物の予算も違うでしょう。例えばお皿一枚から選べるので、価格の低いもの一つだけ、あるいは高価なもの一つ、などと予算に合わせて選べます。組み合わせて調整することも出来ます。

5. 受け渡しが簡単

送付については専門店とカップルで調整します。ですから、贈る側は支払いするだけでカップルに届きますし、受け取るカップルも、全部の贈り物をまとめて受け取ることが出来ます。

Hochzeitstischのデメリットとは?

デメリットと書きましたが、これはドイツ人にはないけれども、日本人にとっては「抵抗感がある」点です。

1. ドライに感じる

自分であれこれ考えて、お店に足を運んで選んでこその『贈り物』、という考え方もあります。この方法ではお金を払うだけのような感じがして、ドライに感じる人もいそうです。

2. 値段が明らか

贈り物の「値踏み」を「いやらしい」と思う日本人。お互いに金額が明らか過ぎることに抵抗感がある人もいるかも知れません。

Hochzeitstisch はAmazonの「ほしい物リスト」とそっくり

ここまで読んで、Amazonを利用している人は、「ほしい物リストとそっくり」だと思うでしょう。

ご存じない方のために「Amazonのほしい物リスト」を簡単に説明しますね。それは、そもそもは、自分のための「今は買わないけど欲しい物」のメモ。しかしそれを友人・知人に公開することも出来るAmazonのサービスです。

何かのお祝い事の時にそのリストを公開すれば、友人はそのリストから選んでAmazon経由で贈り物をする。メッセージを入れることも、贈り物用のラッピングをすることも出来ます。それこそ、お店に足を運ぶ必要さえありません。

Hochzeitstisch システムの日本人への浸透は?徐々にあり。

Amazonの「ほしい物リスト」は何にでも使え、もちろん結婚祝いとしての使い方もあります。最近Facebook経由でご結婚のお祝い用リストのリンクが投稿されるのを複数回見たことがあり、日本人にも受け入れられつつあると感じています。

すでに挙げたHochzeitstischのメリットと同様の大きなメリットがあり、日本人にとってのデメリットは感情面だけ。特にデメリット2の、「値段が明らか」についても、今までは、「半返し」などの風習もあるくらい、実際日本人は「値踏み」していたわけです。結局その労力が不要ですから合理的だと私は考えます。

今後、もっとAmazonの「ほしい物リスト」のようなサービスを使う人が増え、その大きなメリットを感じるカップルも贈る人も増える。そして感情面の切り替えが進めば、いずれ日本人にもHochzeitstischと同じシステムが浸透するのではないかと思います。

Photo via Visual Hunt

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