お寿司の装飾に使われている、グリーンの葉っぱをご存じですか?私は先日、その名前を知りました。
それは「バラン」。スーパーの助六などに入っているプラスチックのものは「人造バラン」と呼ぶそうです。
自生していたバランを、よく人が買いに来た
それは先日、友人の話に出てきました。
その友人の四国のご実家では、昔、ご両親の土地に自生していたバランをよく業者が買いに来ていたとか。
そして、中には「お金を持たず」にやって来て、「後から振り込むから」と言ったまま、二度と表れない人が何人も。
畑のように自分で作っているわけではなく、自生しているものなので、ご両親もおおらかだったらしいです。しかし昔も今も悪い輩はいるのだと思い、記憶に強く残りました。
うちのベランダでも育てています
そのバラン、うちにもあります。うちでは「はらん」と濁点なしで呼んでいますが。
もちろん私は板前さんではないので、これで装飾は作れません。
お皿の上に敷いてその上にチーズなどの前菜や、お握りを置いて使うととても美味しそうに見えるのです。
あいにくねこのたんぽぽが家に来てからは、あまり料理も出来ないので最近は使っていませんが。
「はらん」は日当たりを嫌う
前述のお友達の家に自生していたのをわざわざ買いに来ていた、というのは理解できます。というのも、この葉っぱ、さんさんと陽がさす畑には向かないだろうからです。
はらんは、日当たりの良くないところが好き。かといって植物ですから全くの日陰では育ちません。半日陰という一日のうちちょっとだけ日が差すところでないと、全く新しい葉が出てきません。
「日当たりの悪いところに自生してたでしょう?」と友人に聞いたら「竹林の中に生えていたから、たぶんそう」だと言っていました。
うちのベランダでは、テーブルの下に置いて日陰を作って育てています。
しかしそれでも、人工的に作ったこの日陰では、横から沢山日の光が入ってしまいます。影が足りないみたいで、あまり綺麗な葉っぱがとれません。
食べられない葉っぱを飾る美意識
はらんを育てる環境を作ることが難しいことから、そして原価を抑えるために「人造バラン」が出来たのではないでしょうか?
今も、お寿司やさんや料亭では本物が出て来るのですが、どうやって仕入れているのか興味があります。
それにしても、お刺身ものせられる食べられない葉っぱがあって、昔から装飾のために使われている、という日本食の美意識に感動します。