転職する企業を選ぶには?会社を比較する方法は?

転職活動をすると、「現在在籍している会社を辞めて、転職するのか、しないのか」を迷うことがあります。あるいは、2つの会社からのオファーがあり、どちらを選ぶかで悩むことも。

会社を選ぶ方法は、まず頭で考えてから、次に、心にも聞いてみること。

私は、過去、日本企業1社、外資系企業2社に勤め、転職活動は5回の経験があります。会社を選ぶのに迷ったら、判断するためのおすすめの方法をお伝えします。

会社を選ぶときはどんなとき

さて、どの会社で働くかを選ばなければならない時には、下の2つの場合があります。

  1. 在籍しながら転職活動した場合。今現在勤めている会社と、転職活動してオファーをもらった会社の2社を比較します。
  2. 転職活動して、2つの会社からオファーをもらった場合。在籍しながらだと、今現在勤めている会社も含めて3社を比較することになります。タイミング的に、まれかもしれませんが。

どちらの場合も、2社あるいは3社のうちから1社を選ばなければなりません。では、どのようにして選べば、後悔がないでしょうか。

頭で考える……項目別にリストアップする

まず初めに、頭で考えてみます。

具体的には、2つあるいは3つの企業について、いろいろな角度から、メリット・デメリットをリストにし、条件を徹底的に比較するのです。

重視する項目は、もちろん人によって違います。しかし、自分だけでなく「世間一般が重視していると思われる項目」も入れましょう

「書いてみると、意外と自分も気になっていた」とか「家族に聞いてみないといけないことに気づいた」ということがあるからです。

では、私が選んだ項目は10以上あります。いきますよ~!

1ポジションの仕事内容

応募したポジションの仕事内容は何でしょうか?苦手なものが混ざっていますか?好きあるいは得意な仕事があったらそれも書きます。

2その仕事はキャリアにプラスになるか

そのポジションで働くと、その経験が、あなたのキャリアにプラスになりますか?それは何ですか?

3募集されているポジションの将来性

募集されているポジションの将来性についても考えます。

そのポジションは、そこにいながらにして、給与が上がりそうですか?あるいは、将来、その上のポジションを狙えそうですか?

ポジションによっては、数年後にまた、転職活動をすることになります。もちろん、それが悪いわけではありません。しかし、それを予定しているのとそうでないのとは、覚悟も、働き方にも、影響します。

4役職

スタッフなのか、管理職なのか。役職を書きます。

たとえ年収が同じでも、役職名が「課長」より「部長」がいい、という方もいるでしょう。

そんなことを重視するの、カッコ悪い?いえいえ、そんなことはありません。

ちょっとでも気になったらリストに入れるのです。そうすることで、そんなことは気にしていないという自分を再確認できるかもしれません。

また、意外にも、家族の転職への賛成を引き出すカードの一つになるかもしれません。

誰にも見せる必要のないものです。どんどん書きましょう。

5上司

上司の性別・年齢は?そしてどこの国の方でしょうか?

その会社に長く勤めている方ですか?上司はその会社にずっといそうでしょうか、それとも定年間近でしょうか?

そして、あなたと性格は合いそうですか?

6部下

部下がいるとしたら何人で、それぞれの性別・年齢は?ベテランなのか、新入社員なのかも書きましょう。

会社によっては、部下(になる予定)の人とも面接があります。会っていたら、印象を書きましょう。

7雇用形態

正社員なのか、契約社員なのか、派遣社員なのか、雇用形態を書きます。

8年収・年金制度などの金銭面

金銭面での待遇を書き出します。給与、ボーナス、といった年収や、家賃補助、企業年金があるかなど。

9労働時間

定時の開始時間と終了時間をチェックして、労働時間を計算しましょう。一日にたったの15分の違いでも、一年ではかなりの時間になります。給与とセットで考えてみましょう。

10通勤について

通勤についても調べます。

家から会社まで、ドアツードアの通勤時間。

高いビルの場合は、エレベーターの時間も忘れずに。エレベーターの数が少なかったり、入居している会社の始業時間が同じだったりすると、朝、エレベーターが混んで余計に時間がかかります。

また、通勤時間帯に実際に電車に乗ってみて、混み具合を調べる。

夜の電車のダイヤもチェックします。乗り換えが多くて夜に本数が減るような線は、残業した時など、通勤時間が長くかかります。

また、「試用期間が過ぎたら、会社の近くに引っ越す」ということも、考慮に入れるのもいいかもしれません。

11企業の規模

資本金と従業員数を書きだします。

良し悪しではありません。

規模が大きくなると、一人当たりの担当業務の範囲は、狭くなる。仕事内容にもよりますが、大企業から中小企業への転職で、求められる業務経験とのアンマッチが起きやすいのはここです。

逆に、規模が小さいと経験値は上がりますが、休暇をとりにくいなどの他のマイナス面があるかもしれない。

人によって気にするところは違いますが、チェックしましょう。

12会社の将来性

その会社の業界の将来性を考えます。最近は変化のスピードが速いので、5年~10年くらいを考えるのがやっとでしょうが。

13会社の知名度

BtoC(ユーザーに直接商品やサービスを届けている会社)の会社だと、世間に名前が知られている場合があります。

会社員が社外で初めての方と出会うと、「どこにお勤めですか?」から始まることが多いです。知名度のある会社に勤めていると、「あ~、あの会社ですね!」となって、覚えてもらいやすいというメリットが。

もちろん、知名度がある会社に勤めていてその恩恵を受けると、まさかの会社の不祥事がニュースになった時にも影響を受けてしまいますが……。

どうでもいい人もいるでしょうが、ご家族が気にする場合もあるでしょう。

14勤務地

勤務地はどこですか?昼休みに郵便局や銀行に行けますか?仕事の後、買い物や、友人と会うことが出来る場所ですか?

もちろん、どこでもいい、という方もいるでしょうけど。

15試用期間

採用された場合の、試用期間を書きます。企業によりますが、試用期間中は、有給休暇がとれなかったり、賞与対象期間に含まれなかったりします。

会社の選択にはそれほど影響しないでしょうが……気になることは、全部、というのが作成ルールです。

16オフィス

オフィスの雰囲気は?きれいですか?ビルは新しいですか?机・椅子は?

一日のうちの長時間を過ごす場所です。建物は耐震のほうがいいし、事務職でしたらいい椅子の良し悪しが健康に関係します。

私は23歳でぎっくり腰で病院に運ばれましたが、多分それは当時勤めていた会社の安物の椅子のせい。椅子は、自分で買って持ち込みたいくらいですね……。

もちろん、おしゃれかどうかが気になる方もいるでしょう。

17定年の年齢

その会社の定年は何歳ですか?1年の違いでも、生涯年収に差がでます。

18残業

残業はありそうですか?あるとしたら何時間くらいですか?

これ以外にも気になること、例えば、転勤があるか、学閥があるか、中途採用の割合、女性管理職の割合、離職率、適齢期の方は異性が多いかなども。

一日のほとんどを過ごすのです。気になることは全部リストにし、表を作って徹底的に比較します。

心に聞く……あなたの人生にとって大切なのは何ですか?

項目別にメリット・デメリットを明確にしました。そして、今度は心に聞いてみます。

あなたにとって、人生で大切なものは何でしょうか? 今までの人生で、岐路に立った時、何を基準に決めてきましたか?

例えば、私自身について言いますと、人生で選択に迷ったときには、紙に書いて頭でさんざん考えた後、必ず自分の心に、「どちらがよりワクワクするだろうか?」と聞いて決めてきました。

もちろんこれが誰にでも正解というわけではありません。

例えば、家族が大切で転勤がないところが良い場合もありますし、子供の学校にお金がかかるから年収が高いところが良い場合もあるでしょう。

私も、一生ワクワクするかどうかだけで選択し続けることができるとは思っていません。

あなたが人生で大切にしていることを考えてから、心に、聞いてみてください。どの会社により行きたいと思うでしょうか?

まとめ

先日、「最近転職を決めました」という方にたまたまお会いしました。

そして、なんとその方が、最終的には私と全く同じ基準「ワクワクするかどうか」で決めた、とおっしゃるではありませんか。

頭で徹底的に考えてから、心に聞いてみる。

この方法の良さは、「頭で考えてから、心に聞いてみるので、後々悔やむことがない」ということです。

なぜなら、ちゃんと比較検討していますので、なんとなくのフィーリングで決めたわけではない。そして、自分の心も無視していないからです。

そして最後に一つ、迷っている方へ。

「人生で、あなたが選択したものは全て正しい」

なぜなら、2つの人生を生きて、比較することは不可能だから。誰も、正確には「あなたはあの時〇〇を選ぶべきだったのに」とは言えないのです。

転職活動をして、働く場所を決めたら、後ろを振り向かずに前に進みましょう。うまくいかなかったら、また修正すればいいんです。

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Photo by Bundo Kim on Unsplash

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