カウンセリングの実習で、自分がイタコになったような不思議な体験をしました。尚、私は霊感がありますが、これは霊の話ではなく、潜在意識の話です。
カウンセリング講座での実習
学んでいるカウンセリング講座での実習でのこと。「カウンセラー」役を『ガイド』と呼び、『クライアント』と区別します。
カウンセラーやセラピストのための実習ではありますが、実習では『ガイド』役だけでなく、『クライアント』役もします。
私の不思議な体験は、『クライアント』役をしていた時のこと。
その実習で取り扱ったのは、「人間関係の問題」。実生活で関係のうまくいかない誰か一人を思い浮かべて行います。
他人の立場になって潜在意識に入る
その実習はこんな感じで行います。
椅子を3つ用意します。
一つは、自分自身。
二つ目は、オブザーバー(第三者)。
三つ目は自分と関係が良くないと思う誰か。
ガイド役の人に従い、座る椅子を替わる度に、その人になったと仮定して、潜在意識に入っていきます。
以上が簡単なプロセスです。
私と関係の良くない喫煙者Aさんに入る
さて、私がこの実習で『関係の良くない相手』としてとりあげたのは、Aさんという喫煙者の人です。
Aさんはヘビースモーカーなので、私はなんとかタバコをやめさせようとしているのですが、Aさんは「ストレスがあるから」と時には逆ギレするほど。深刻ではありませんが、関係は良くありません。
実習では、『ガイド』役に従って、まずは自分自身、次にオブザーバー、と椅子を替えてそれぞれの人の潜在意識に入ります。
そして、いよいよ三つめの椅子に座り、自分と関係の良くないAさんの潜在意識に入っていきました。
喫煙者Aさんのような状態になる
ここで、不思議なことが起こりました。私が、あたかも喫煙者Aさんのような状態になったのです。
依存症のイライラが始まる
過去の実習で、何度も自分の潜在意識に入っている私。いつもはリラックスして椅子に座り、眠っているかのように見える状態でした。
しかし、Aさんの潜在意識に入っていった時は違いました。私は落ち着きがなくなり、何度も座りなおしたり、背もたれによりかかっていたのが前かがみになったり、足を組みなおしたりし始めます。
それには、ガイド役の人もびっくり。
私が『Aさんの椅子』で感じたのは、怒りなどではないのですが、何となくのイライラ。とてもじゃないけれど、目を閉じてもじっと座ってはいられなかったのです。
あたかも、タバコが吸いたくてイライラしているかのような様子でした。
心臓が痛くなる
もう一つは、心臓の痛みです。
今回私が学んでいたカウンセリングでは、自分を苦しめているものが体のどこにあるかを特定し、その場所に語り掛けて癒していきます。
実習で自分自身を扱っていた時には、私の苦しみのある場所は、みぞおちのあたりでした。
しかし、今回、Aさんとして潜在意識に入っていったら、急に心臓が痛み出したのです。
カウンセリング中に、私はAさんに入りながらも、「もしかして、Aさんは心臓が悪いのでは?」と心配したほど。
尚、Aさんは喫煙者ですが、高血圧でもあり、薬を飲んでいます。
私の状態が変化した理由は?
つまり、私がAさんになったつもりで潜在意識に入っていったら、いつもの自分とは全く違う状態になったのです。
それは……
- 依存症のイライラが始まる
- 心臓が痛くなる
さて、この理由は何なのか?
考えられるのは3つです。
- Aさんが私にのりうつった
- 私がAさんの潜在意識につながった
- 情報が私の潜在意識にあってそれが出てきた
1. Aさんが私にのりうつった
まず一つめは、私がまるでイタコのようになってAさんが私にのりうつった。体験としてはこの通りなのですが、Aさんは生きていますし、説得力はありません。
このカウンセリングの講師も、「これはあなたであって、Aさんではない」と明言しています。
生霊が降りてきたわけでもありません。期待された方、残念……。すみません。
2. 私がAさんの潜在意識につながった
二つめは、私がAさんの席に座って潜在意識に入っていった時、本当にAさんの潜在意識につながった、というもの。
昔からある潜在意識の本といえば、ジョセフ・マーフィー牧師の本でしょう。
そこには、
潜在意識は海のようにつながっており、私達の個々の顕在意識は海の波頭のようなものです
といった記述があります。
とても興味深い仮定ではありますが、こちらも誰もが納得できるか、というと難しいかも……。
3. 情報が私の潜在意識にあってそれが出てきた
三つめは、「喫煙者の依存症、そして高血圧についての情報が、私の潜在意識にあった」というもの。
つまり、
喫煙者の人が、「ちょっとタバコ吸ってくる」と我慢できないという様子で席を立つ。
お酒大好きな人が、乾杯を待てずにグラスに口をつけてしまう。
といったことを私が以前に見たことがあった。
そういった『依存症になると、イライラして落ち着いていられない』という情報が私の潜在意識にあった。
それがガイド役の人により、プロセスとしてはAさんの潜在意識に入った時、実は私自身の潜在意識が、その情報により反応した、ということです。
潜在意識の不思議
私がイタコのように感じた、不思議な体験について書いてきました。
私の感覚としてはイタコですが、Aさんがのりうつったのではありません。
上記の3つめの理由で、
私の潜在意識にあったAさんの情報……喫煙者の依存症や、高血圧の症状が出てきた
のだと考えられます。
私の頭の中には、依存症になった人のふるまい方はどうか、といった情報はないのですが、それは顕在意識の話。潜在意識は、意識している頭の情報にはないものも、しまいこまれています。不思議ですね。
尚、これは「イタコ状態」についての記事なので割愛しましたが、このカウンセリングの目的は、Aさんへの負の感情の改善です。
Aさんの立場を潜在意識レベルで感じることにより、Aさんへの理解がすすみ、自分の感情が改善されます。そして結果、Aさんへの私の態度が変わってAさんも変わり、関係の改善につながる、という実習でした。
私は霊感が強いですが、今回は霊とは関係がありません。怖い話がお好きな方は、こちらの記事をお読みくださいね。
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