人から心ない言葉をかけられて落ち込んだり、その傷がなかなか治らなかったりしませんか?
「相手は後悔しているに違いない」などと考えてうじうじ悩んでいるとしたら、エネルギーの無駄遣いですので止めましょう。というのも、相手はあなたが傷ついたことにそもそも気づいていないか、あるいはさっさと忘れてしまっている可能性が高いからです。
そして、もう一つ。
今後、カチンとくる言葉を投げられたら……。
「不愉快だ」ということを、言葉で伝えるか、相手に分かるように表現しましょう。
そして、もし「不愉快だと表現する」という瞬時の判断を行ったら、自分の判断に自信を持ち、その後くよくよするのは止めましょう。
いじめたほうは覚えていない
最近、私の周囲にあった三つのエピソードから、「いじめた方(ほう)、人の心を傷付けた方(ほう)は、そのことに気づいていないか、覚えていない」ことが分かりました。
大人になるまでずっとお母さんの言葉が心に刺さっていたお子さん
先日、社会に出て2年目の息子さんを持つお母さんと、話をする機会がありました。息子さんが子どもの頃、そのお母さんが息子に言った言葉が、長年彼を傷つけていたことが最近わかったとのこと。
「私も若かったし、仕事をしながら子ども二人を育てるので精一杯で子どもの心まで考えが及ばなかった」とお母さん。
「完璧な親などいないのですし、親とて人間なので、ついかっとなって何か言ってしまうこともあるでしょう。それに、大抵は良かれと思ってしていることですしね。」と私は慰めました。
しかし、「長年、お母さんの言葉が刃のように刺さっていた」と、お子さん本人から言われて、お母さんは動揺しているように見えました。
そう、例え親子でも、子ども本人から言われなければ、親である自分が子どもを傷つけたことは分からないのです。
同窓会でいじめっ子だった人がいじめた人ににこやかに話しかける
大人になってから小学校の同窓会に行って、驚いたことがあります。それは、昔、いじめっ子だった人も出席していたこと。
「私だったら、恥ずかしくて欠席すると思う。」と友人と話したのですが、いじめた本人は、「昔のことだから水に流してくれているだろう」と思っているというよりはむしろ、クラスメートに意地悪したことなどすっかり忘れているように見えます。
その証拠に、当時一番いじめていた女性にも、ニコニコしながら元気に近づいて挨拶しているのを見ました。
しかし、いじめられた方は覚えていますから、彼女は少し当惑したような顔になっていました。それでも大人の対応で微笑んで挨拶し返していましたが。
長い年月のせいでいじめたことを忘れただけでなく、いじめた方にとっては、子どもの頃の単なる日常でしかないようです。
職場での同僚への嫌な経験
会社で同僚に嫌な思いをすることがあります。陰で悪口を言われたり、会議で感情的になって攻撃されたり。あるいは、保身のために間違いを認めず、責任を押し付けられたり。
された私のほうはハッキリと覚えているのですが、どうやら相手は覚えていないらしい。
というのも、そういった人からFacebookの友達申請が来たことがあるからです。しかも一人ならず、複数人から。
そういった人は、周囲の人皆に同じことをしています。そして、ほとんどの人は、波風を立てたくなくて、何も言わずにそっと離れていきますから、当人は嫌われていることに気付きません。
自分の心の健康を保つのは自分自身
過去に心を傷つけられたことで悩んでいるとしたら。悩むのは止めて、そのエネルギーは別のことへ振り向けましょう。
また、今後、人の言葉に傷ついたとしたら、「不愉快だ」ということを、言葉で伝えるか、態度で示して、相手に分かるように表現しましょう。そしてその判断に自信を持ちましょう。
こんなことを書くのは、かつて私が、過去のことを思い悩んでエネルギーの無駄遣いをしていたから。
また、「不愉快だということを表現することが大切」とするのは、私自身が、空気が変わるのを恐れて、あるいは面倒がって、曖昧にやり過ごしたという苦い経験からです。
自分の心の健康を保つのは、自分自身です。
相手が気にするどころか気づいてもいないことで心を悩ませたりしない。そして傷ついた時にはそれを相手に伝えてその判断に自信を持つ。まずは他人よりも自分の心に注意を払うことをお勧めします。
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