“ゼクシィ縁結び”に考える。 顧客拡大の方法は?

顧客の拡大方法にはいろいろな例がある。

歯科医院の例。

古いものだと、例えば、歯科医院の二ヶ月に一回のチェック。

歯科医院が増え、従来の「歯が痛い」などの“患者”から、予防にもシフトして、健康な人までをとりこむようになった。

(勿論、身体の健康の為に、歯の健康が重要なのは自明。そして、永久歯を無くしたら次は生えてこないので、子どもの頃から歯を大切にすることはとっても大事。)

税理士事務所の例。

税理士さんの(税理士事務所)の帳簿つけ。

個人事業主になって、青色申告(税金が有利になる)をするためには帳簿をつける必要がある。簿記のルールを知らない人にはハードルが高い。

しかし、申告自体のしかたは税務署に聞けば教えてくれるので、今までは事業主は簿記を学んで何とか自分で申告していた。

というのも、税理士さんに申告を頼むと数十万かかる(過去に頼んだことがある。勿論事業・税理士さんによる)からだ。

事業がうまくいって、節税する必要が出てからが税理士さんの出番だった。

しかし、今は、帳簿つけから確定申告までを請け負ってくれる税理士さんもいる。

初心者には時間がかかりかつ取っつきにくい帳簿つけは、事業者にとっては楽だし、税理士事務所にとっても月々の収入になる。

顧客拡大の方法は?

歯科医院と税理士事務所。全く違う事業だが、顧客の囲い込み方法は同じだ。

歯の健康チェックで虫歯が見つかった人はその歯科医院で治療するだろうし、帳簿をつけている事業者は、そこで確定申告も税務調査対策もする。

時系列でみて、今までの対象顧客の“前段階”の顧客に対象を拡大したのだ。

リクルートのゼクシィが、マッチング市場へ。

ゼクシィは、結婚式情報誌。結婚を決めたカップル(というか多くは女性)が読者。上の二つの例と同様に、“時系列で見て、その前”に事業を拡げて顧客の囲い込みを始めたようだ。

“ゼクシィ縁結び”で結婚を決めたカップルには何らかの特典をつけて提携の結婚式場へ紹介するのだろう。さすが!ぼんやりしていませんね!

学校も顧客拡大のために動く

そういえば、2月は受験の月。こちらも、“何人いい大学にいれたか”で評価される高校は、中学からいい生徒を獲得するのに余念がない。

つまり、高校生になる前の中学生になる生徒(顧客)を囲いこむ。

大人はビジネスに巻き込まれても自分の判断である程度はコントロール出来るが、少子化で生徒の奪い合いになっている学校の競争に巻き込まれる子どもは気の毒である。

自分が若い頃、日本大学の学生は、自己紹介の時に「日本大学、株式会社です」と言ってめちゃめちゃウケていた(日大は、商売上手と言われている)ことを思い出してしまった。

顧客拡大を、時系列で考える

顧客拡大のサービスを否定的に書きたいわけではない。

時系列で拡大されたサービスは、顧客にとって利便性を伴うことも多い。

例えば、歯科医院では患者が説明せずともカルテに経過が書かれているし、税理士事務所では、個々の取引から事務所が把握しているので申告書の作成時にとられる時間も少ない。後々を考えた節税も出来るだろう。

学校でも、中学で中高一貫校に入学すれば、高校受験をしないですむ。(一方で、高校受験で再チャレンジ出来る人員枠は減るけれども。)

まとめ

日本の人口は減っていて、顧客の囲い込みに知恵を絞っている。

ゼクシィを例に挙げたが、結婚式までたどり着いたカップルはまた、結婚式場で、“結婚記念日にはぜひ”“子供の七五三に”などと、入手した顧客を離さないサービスを出されることになり、競争は続く。

事業を営んでいる人は、時系列を考えることで、顧客拡大のヒントになるだろう。

顧客にとっての問題は、一度顧客として取り込まれてしまうと、他のもっといいサービスへの変更が億劫になってしまうこと。

商品を選ぶ時も、その後も、よく調べるようにしたい。

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