本番で、イラつくくらいゆっくり聞こえるようになりました。短期間でTOEICのリスニングのスコアが上がった(4日間の勉強で425点→470点)ので、私がとった勉強方法をシェアします。
まずは、私のスコアの変遷から……。
すぐにコツの内容を読みたい方は、↓の目次の3をクリックしてくださいね。
TOEICリスニングスコアの変遷・短期間で高得点
最近、20数年ぶりにTOEICの試験を受けるようになりました。残念ながら、目標の900点には達していませんが、ここ数回で高得点に近づきつつあります。
特に若い頃、400点からびくとも上がらなかったリスニングがかなり伸びましたので、私がとった方法をシェアします。
過去3回のTotalとListeningのスコア変遷はこんな感じ。
2018年11月(Total 565点 Listening 390点)
↓
2019年1月(Total 820点 Listening 425点)
↓
2019年3月(Total 885点 Listening 470点)
リスニングの470点は、満点が495点であることから、高得点だと思います。
以下はTOEIC サイトの私個人のデータをコピペ。
2018年11月
2019年1月
2019年3月
リスニングは短期間で力がついた
以前は、「速すぎてわからん!」と思っていたリスニングテスト。実は今回のリスニングテストでは、ゆっくり過ぎてイラつくほど、とっても楽になりました。そうなるための方法もお伝えします。
尚、前回から今回の私の試験前のTOEICの勉強期間は、テスト前の4日間がっつりです。リーディングはこんな数日ではあまり伸びないな、とわかった一方で、リスニングは、聴いた時の感触が、過去とは全く違いました。
ですから、平日のお仕事がお忙しい方も、リスニングなら、平日はそこそこの勉強、土日にがっつりで、短期間の勉強で大きく改善する可能性があるでしょう。
TOEICリスニングテストのスコアを上げる4つのコツ
それでは、TOEICリスニングテストのスコアを上げる以下の4つのコツ。
- テキストはTOEIC公式問題集一択。最新のNo. 4から。知らない単語の意味を理解したあとは、音と単語をひも付け、情景を思い浮かべながら聞く。
- TOEICリスニング練習にはアプリを使ってCDを録音し、0.8倍速から徐々に1.4倍速まで上げていく。
- 「聞き取る」ではなく「音を覚える」
- 聞こえた英語の和訳をしない。直接イメージする。
順番に説明しますね。
テキストはTOEIC公式問題集一択。最新のNo. 4から。
勉強のテキストは、TOEICの公式問題集一択です。
公式問題集、現在発売されているもののうち、まずは最新のNo.4を買いましょう。
くれぐれも、いきなり4冊買わないように。手をつけていない問題集が何冊もあるのを見ただけで、やる気がそがれてしまいますから。特に私のように、「買って安心」する傾向のある方は要注意!
No.4をほぼ完璧にしてから、No.3→No.2→No.1と買いましょう。そして、まずはNo. 4がほぼできるようになったら、No. 4の復習をしながら新しくNo. 3を勉強に追加します。
『まぁまぁわかる1冊』の復習と、『新しく取り組む1冊』を一緒にやっていく理由は、ひとえに「できないものだけをやっているとモチベーションが下がってしまう」から。
そして、やりっぱなしにせず、何度も復習することで、記憶に定着させられます。
本屋さんに行くと、TOEICの問題集は大量にあり、あれこれ手を出したくなります。しかし、大抵のテスト勉強では、いろいろなものを薄くやるよりも、いい問題集を一冊完璧にやるほうがしっかり身につきますので誘惑に打ち勝ちましょう。
また、もし、TOEICのリスニングテストの解説の内容を見て、単語も文法もさっぱりわからないという方は、公式問題集は難しいかもしれません。解説を読んで分かるレベルになるまで、基本の学習をしてから公式問題集にとりかかってください。
完璧にわかるようになるまで、何度もやりましょう。私はNo. 4とNo. 3をやっているところです。
TOEICリスニング練習にはアプリを使ってCDを録音し、0.8倍速から徐々に1.4倍速まで上げていく。
さて、リスニングの勉強をするにあたり、必須のツールがあります。それは、音源のスピードを変えることができるアプリ。
公式問題集付属のCDをPCでiTunesでデータ保存してからiPhoneに同期し、iBooksアプリで再生する方法はこちら。
それがよくわからない方は、静かなところでCDを再生し、スマホでそれを録音。(昔ながらの方法です……)
その場合はiPhone アプリ「ボイスレコーダー」を使います。
そしてアプリを使って再生。
リスニングが不得意な方は、まずは0.8倍のスピードで、普通の方は1.0倍で、解説のテキストを目で追いながら聴きます。知らない単語や表現があったら覚えます。
そして、情景が浮かび、言っていることがわかるようになったら徐々に0.1ずつスピードを上げていき、1.4倍速でわかるようになったらOK。
1.4倍速に慣れると、TOEICのリスニングの速さは、ゆっくりすぎてイライラするほど。余裕です。
しかも、最終的に1.4倍速で勉強すると、学習時間も短縮するので一石二鳥。リスニングの勉強を60分しようとした場合、同じ内容が43分で終わります。(1回のリスニングテストは45分ですので1回分は32分)
なお、0.7倍以下、1.5倍以上の速さはおすすめしません。やったらわかりますが、聞いてて気持ち悪くなります。あくまでも「ヒトの声」の範囲内で練習しましょう。
「聞き取る」ではなく「音を覚える」
さて、リスニングは、「聞き取りテスト」などと言われますよね。しかし、勉強するときには音を「聞き取ろうとする」のではなく「覚える」ことが肝心。
というのも、多くの日本人が、英語の発音を正しく理解していないから。いきなり「聞き取ろう」と思っても、そもそも正しい音を知らないわけですから、『聞き取る』ことなどできません。
したがって、最初は、知らない単語の意味を確認する、そして解説集のテキストを見ながら音源を聞いて、知らない音を覚える、という作業をします。
英語があまり得意でない人はまずは0.8倍の速さから。
「音を覚える」について、ピンとこない方は、私が若い頃通っていた英会話スクールでの経験を例を出しましょう。
先生の話に「フェスティバルfestival」という単語がよく出てくるのですがどうも前後の内容にそぐわない。しかし最後の方でやっとそれがfestivalではなく「ファーストオブオール first of all」(聞いてみたい方はこちら)のことだとわかりました。
したがって、 当時「フェスティバル(ちょっと違いますけどね)のように聞こえたときにはファーストオブオール(まず第一に)だな」と覚えたわけです。音と意味をつなげる作業をする、それが「音を覚える」です。
注意点は、カタマリの音はカタマリのまま、単語ごとには切り離さずに覚えること。
聞こえた英語の和訳をしない。直接イメージする。
次に、「英語の和訳をしない」です。
学校教育で和文英訳・英文和訳をしているせいで、私たちは英語を聴いている時にもついつい日本語に訳して理解しようとします。
しかし、今後もし仕事で英語を使うとしても、また、長時間のTOEICテストを受けるとしても、日本語に訳しながらでは、仕事は難しいでしょうし、TOEICの高得点は望めません。
ではどうすればいいのでしょう?それは、知らない単語を調べ、音と意味を繋げた後に、「聞きながら情景を思い浮かべる(イメージする)」ようにすること。最初は慣れないでしょうが、急がば回れ。あきらめずにコツコツいきましょう。
そもそも、英語と日本語では文化が全然違います。日本語で頭に浮かんだことを英語に訳して言ったらいつもうまくいくか、といったら残念ながら、そうではありません。
例えば、「いつもお世話になっております」とか「よろしくお願いいたします」と日本語で言いたいからといってなんとか英語に直して言ったとします。しかし、それを言う習慣がない相手にはよく伝わりません。
その代わりに、「お会いできてうれしいです」「フライトはどうでした?」と言うと伝わるわけです。子どものように「この状況ではこう言う」という習慣を覚えていく作業なんですよ。
「英語を日本語に訳す」「日本語を英語に訳す」ステップをはさんでいては、残念ながらTOEICでは時間が足りませんし、脳が疲れてしまって最後まで持ちません。
また、日本語に訳して言葉で覚えるよりも、情景(イメージ)で覚えると、かなり記憶に残ります。リスニングテストでは、1つの問題に複数の質問があり、最後の質問まで内容を覚えておくためにも「情景(イメージ)で覚える」のは有効です。
リスニングの練習は、知らない単語の意味を理解したあと、音と単語を紐付け、情景思い浮かべながら聞きましょう。そして速度を上げていきます。
「TOEICのスコアを上げる」ことだけを目的とした勉強方法をとる理由
さて、念のためお伝えしておきます。TOEICについては、別記事『TOEICの点数が高ければ外資系でバリバリ仕事ができる?』でも書いているように、スコアが高いからといって英語で仕事がバリバリできるわけではありません。
私がここで書くのは、「スコアを上げる」ことを目的とした勉強方法であって、同時に会議でバンバン発言したり、英語でプレゼンをできたり、メールをすらすら書いたりできる勉強方法ではありません。
私はたいていのものについては、目的を絞ってやったほうが効果的だと思っています。もちろん、スコアがあがると同時に、語彙が増えるといった基礎力の向上はありますが、とにかくここではスコアを上げることが目的。
この、公式問題集だけで勉強する方法は、フリーで英語の翻訳・通訳の仕事をしている友人2人に「TOEICのスコアを上げるにはどうしたらいいと思う?」と聞いた答えです。
2人とも「公式問題集をやればそのうち答えがわかるようになるよ」と同じことを言っていました。
英語ペラペラの二人がTOEICの問題集をやったことがあることにちょっと驚いたのですが、つまり、まさに二人がしたのは「スコアを上げるため」の勉強だということです。
TOEICのリスニングテストのスコアを上げる4つのコツまとめ
では、TOEICのリスニングテストのスコアを上げる方法をまとめます。
- テキストはTOEIC公式問題集一択。最新のNo. 4から。知らない単語の意味を理解したあとは、音と単語を紐付け、情景を思い浮かべながら聞く。
- TOEICリスニング練習にはアプリを使ってCDを録音し、0.8倍速から徐々に1.4倍速まで上げていく。
- 「聞き取る」ではなく「音を覚える」
- 聞こえた英語の和訳をしない。直接イメージする。
ふくから……ドイツ語を学んでわかったこと
日本では、学校で英文和訳・和文英訳を習っているため、ついつい頭の中で訳してしまうと思います。私もそうでしたし、英文⇔和文の翻訳を速くできることが、英語を使えることだと長らく思っていました。
それが違うとわかったのは、社会人になってドイツ語を勉強し始めてから。ドイツ語学校に通っていたのですが、ドイツ人の先生は、日本語はもちろん英語も使わず、『ドイツ語だけ』で授業を進めるのです。
最初は「何を言っているのか全くわからない」状況で「こんな方法は、子どもならいいけど大人には無理でしょ」と思いました。しかし、週1回のレッスンで2ヶ月くらいたったところから、「ドイツ語は話せないのに、先生の言っていることはなんとなく理解できる」不思議な感覚になりました。
実際、ドイツに赴任した時に通ったドイツ語学校でも、同じように、ドイツ語だけで授業はすすめられていました。生徒は日本だけでなくさまざまな国から来た人たち。英語ができない人もいるので、この方法しかないんですけどね。
母国語を介さない、この学習方法だと、「日本語から訳す・日本語へ訳す」というプロセスがありません。ですから、日本語を介さずに直接ドイツ語を理解できるようになります。
私にとってドイツ語は、英語に比べると圧倒的に語彙が少ないにもかかわらず、ストレスなしに話せる言語でした。(過去形にしたのは、もう10年以上使っていないので……今はほとんど忘れててリハビリ要)
長くなりましたが、英語を日本語を介さず、直接理解できるようになるとスコアもぐんと伸びると思います。最初は時間はかかるかもしれませんが「情景をイメージして英語を直接理解」を試してみてくださいね!
さて、私は、TOEICスコア、900点以上になったらいったん受けるの休もうと思っていたのですが、あと15点。900点の壁は思ったより厚かったです……
リーディングを勉強方法を変更してコツコツ頑張り、もしスコアがのびたらその方法をシェアします。