正月営業は必要か? 進み過ぎた便利さは手放そう。

デパートの初売り延期がニュースに

2016年・2017年も三越伊勢丹が初売りを2日でなく3日にする、ということがニュースになった。たった一日の休みでニュースになることに驚いた。他の主だったデパートは2日が初売りである。

また、三越伊勢丹は、2018年は三が日の休みを検討しているらしい。

郵便局、2日は年賀状の配達をしない

2017年、郵便局は、2日の年賀状の配達をしない。年賀状の数が減っているので混乱はないとみているらしい。

ブログにも書いたように、私は年賀状は消えゆく慣習だと思っているのでこの判断は合理的だと思う。

まだまだ年末年始休まない会社はある。機会損失を恐れているから。

「従業員を休ませたい」と言う上記の三越伊勢丹。

しかし、他方、多くの小売店が2日に初売りを行った。販売機会を失いたくない、ということだろう。他の小売店が開いているなか休んだら、得られるであろう利益が他社に奪われるからだ。

もし、三越伊勢丹が来年三が日休業を決めたなら、かなり勇気のいることである。

また、年中無休でお馴染みのコンビニは、そもそも他の小売店が開いていない夜と早朝の販売機会をとる形で始まっているから、当然年末年始も営業している。

店内はたいていがらんとしていて、確かに「何かあった時」には安心便利であるが、24時間開いている必要があるとは思えない。

正月三が日はお休みでいいのでは?皆で休めば大丈夫!

機会損失を怖がるのなら、小売店全部休業に決めたらいい。三日くらい小売店が休みでも困らない。

突然休みになるわけではなく、カレンダーでわかっていれば、前もって準備をすればいいだけである。

ドイツに住んでいた時、日曜日はキリスト教の安息日のため、商店は一部の例外を除き休みだった。

休みなだけではない。家の前の道路掃除をする “お掃除当番”は土曜日の早朝と決まっていて、日曜日にしてはいけないのだ。理由は「日曜日はキリスト教の安息日だから。」

あいにく仏教に「安息日」はないが、世の中が便利になって、ゆっくり出来ない人が増えるのは残念なことだ。

せっかくの正月休みはのんびりしよう。

買い物以外にすることがない?今はネットのおかげで選択肢が増えている。

正月のテレビはつまらない。昔だったら、「ビデオを借りておけば!」「本を買っておけば!」と後悔するところだ。

しかし、今はネットで映画は選び放題、テレビも番組によっては見ることが出来るし、これからテレビ番組のオンデマンドの有料での提供は増えていくだろう。忙しくて見逃した映画やテレビを楽しもう。

本だって、Kindle本だったら本屋が休みでもすぐにダウンロード出来る。学生に戻った気分で読書三昧もいい。

大混雑の有名神社ではなく、近所の神社に初詣に行く。神様も、何百万人の望みは忘れてしまっても、参詣者の少ない近所の神社ならちゃんと願いが届くのではなかろうか。

まとめ

何でも“不便な昔がよかった。”キリスト教国は素晴らしい”というつもりはない。

日本で、少しずつ便利になり、皆がそれに慣れて来て、今がある。

そもそも、鉄道などの公共交通や、警察・病院・消防署などは休みなしだ。それで十分ではないか。

これからは、「不便と便利の丁度良いあいだ」を探り、日本に合った「最適なサービス」を見つけ、なるべく多くの人が休みを取れるように考えることが必要だと思う。

人は、「当然のようにあるもの」が無くなることを喜ばないが、無かったら無いで、何とかなるものである。

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